今年のベスト1はどの作品!? 「エル シネマ大賞2017」ランキング発表
2017/12/20(水)
> <

9/15

第9位

『光』

今年、最も国内で優れた監督に贈る「エル ベストディレクター賞」を獲得した河瀨直美監督の『光』は日本映画で唯一のトップ10入り。

審査員コメント

人間の奥の奥の物語。とても残酷で暗い作品ですが、今まで目を背けてきたような心の中にある衝動や感情に光を当てられました。これもまた人間の一部。美しい風景と不穏な音楽がそれをより引き立てていました。後味がいい作品ではありませんが、心をぐっとえぐられるような映画。(中田クルミ/モデル、女優、DJ)

最初から心つかまれ、最後静かに泣きました。主人公の悪気のない無知さにイライラ、モヤモヤさせられるのは自分にも当てはまりそうだからでしょうか。映画イン映画の藤竜也も良かった。でもその一方、主人公は嫌いですね……。(A.M/エル エディター)

奈良県飛鳥村で撮られたシーン。目を閉じても感じる木々の木漏れ日や虫の声は、どこか懐かしく美しく感じられるのではないだろうか(特に、田舎で育った人なら)。必死で握りしめてきたものを手放す空虚感とひきかえに、目の見えない人の方が他人のことをずっとよく感じられているし、美しさの広がりを無限にできる強さを手に入れられるのかもしれない。(K.S/エル エディター)

カメラが俳優たちの喜怒哀楽の表情を一瞬たりとも逃さない。今年いちばんせつなくて、ロマンチックなキスシーンにうっとり。(M.S/エル エディター)

  • 『光』(河瀨直美監督/永瀬正敏、水崎綾女)

    人生に迷いながら生きてきた女性が、視力を失いゆく天才カメラマンとの出会いを通して変化していく様子を描く。視覚障がい者のための「映画の音声ガイド」の制作に従事している美佐子は、弱視のカメラマン・雅哉と出会う。雅哉の無愛想な態度に反感を覚える美佐子だったが、彼が撮影した夕日の写真に感動し、いつかその場所に連れて行って欲しいと思うようになる。そして、視力を失っていく雅哉の葛藤を間近で見つめるうちに、美佐子の中の何かが変わりはじめる。

    http://hikari-movie.com/

SHARE THIS ARTICLES

前の記事へ特集一覧へ次の記事へ

CONNECT WITH ELLE

エル・メール(無料)

メールアドレスを入力してください

ご登録ありがとうございました。

ELLE CLUB

ようこそゲストさん

ELLE CLUB

ようこそゲストさん
ログアウト