今年のベスト1はどの作品!? 「エル シネマ大賞2017」ランキング発表
2017/12/20(水)
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(c)2015 SBS PRODUCTIONS – SBS FILMS– TWENTY TWENTY VISION FILMPRODUKTION – FRANCE 2 CINÉMA – ENTRE CHIEN ET LOUP

第4位

『エル ELLE』

今年、来日も果たした仏大女優イザベル・ユペール主演作『エル ELLE』は、女性審査員から高く評価。

審査員コメント

「被害者」として描かれないレイプ被害者を目にしたときに、ゆらぐ価値観を感じてもらいたいので。どんなことであれ、世の中が望む「泣く被害者」にならない女子が増えてほしいから。そして己の道を行くユペ様のカッコよさも!(渥美志保/映画ライター)
 
監督バーホーベンはこれまでも、したたか女を描かせたらピカ一の筋金入りのフェミニストだが、今回はイザベル・ユペールという怪物を得てスケール・アップ。(久保玲子/映画ジャーナリスト)
 
イザベル・ユペールのハードなシーンでも堂々と演じるパワーに圧倒されました。物騒な世のなか、いつ誰が犯罪被害者になるかわかりません。ユペールの毅然とした態度を思い出すと勇気がもらえます。(辛酸なめ子/漫画家・コラムニスト)
 
過度なポリコレや道徳的正しさが重視される時代に、間違ったものに興奮してしまうという挑戦的なテーマで映画が撮られたことをまずうれしく思います。そして、とても正直でとても切実な女性の心理描写が、エンタテイメント性を失わずに表現されていると思いました。(鈴木涼美/作家)
 
ジャンル映画のスタイルをとりながら現代女性が直面しているあらゆる問題を内包しているこれまでにない画期的な“女性映画”。イザベル・ユペールの圧倒的な演技が素晴らしい晩年の代表作となるハズ。(立田敦子/映画ジャーナリスト)
 
レイプという女性にとってはショッキングな事件を軸に“復讐するは我にあり”な選択をするヒロイン、ミシェルがとにかく毅然としていてかっこいい。レイプ被害に関して淡々としすぎだったり、親友の夫をセフレにしていたりと理解に苦しむ側面もあるけど、風変わりなブラック・コメディなので無問題。ポール・バーホーヴェン監督は実は強い女が大好きなフェミニストで、彼らしいフェミニズムが満載。(山縣みどり/ライター)

 
 

  • 『エル ELLE』(ポール・バーホーベン監督/イザベル・ユペール、ローラン・ラフィット)

    悠々自適な一人暮らしをしているゲーム会社社長のミシェル。瀟洒な住宅街にある自宅で過ごしていたところを何者かに襲われ、レイプされる。その後も嫌がらせが続いたことで、彼女は自分の手で犯人を捜しあてようとする。彼女には警察沙汰にしたくない過去があった。アカデミー賞にノミネートもされた仏大女優イザベル・ユペールが自分の本能そのままに生きる自立した強い女性を怪演。

    http://gaga.ne.jp/elle/

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