第7位
『20センチュリー・ウーマン』
アネット・ベニング、エル・ファニング、グレタ・ガーウィグが世代の違う女性を魅力的に演じた『20センチュリー・ウーマン』は、第7位にランクイン。
審査員コメント
シングルマザー、息子、ヒッピー、アート系写真家、奔放なギャル。そういった環境で、起こりうる摩擦を描いた作品。時代的なものが一つの大きなテーマでもありますが、その時代の空気感を知らなくとも、味わえる良い作品だと思います。(鈴木涼美/作家)
マイク・ミルズ監督が、女たちを“聖なる者”と美化しすぎることなく、危なっかしさや理不尽なところも含めて愛おしく描く出したところが好きです。3人の女優もとてもチャーミング!(細谷美香/映画ライター)
今年いちばん感情移入できた映画。パンク出会って自我が目覚め始める少年と彼を取り巻く20世紀を生きる3世代の女性達。少年は僕と同じ世代の設定なんで、海を越えたLAでも同じ音楽を聞いて、同じように悶々としたいたんだなぁと感慨に浸りました。(南馬越一義/ビームス創造研究所シニアクリエイティブディレクター)
男性が作れる最良のタイプの女性映画だと思います。世代の違う三人の女性たち、誰もが魅力的なキャラクターで、女優たちも輝いている。(山崎まどか/コラムニスト)
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『20センチュリー・ウーマン』(マイク・ミルズ監督/アネット・ベニング、エル・ファニング)
『人生はビギナーズ』でゲイの父親との交流を映画化したマイク・ミルズ監督が今度は実の母親をテーマにし、アカデミー賞脚本賞にノミネートされた感動ドラマ。シングルマザーのドロシアはシングルマザーとして、ティーンエイジャーの息子ジェイミーの教育に悩んでいた。彼女はルームシェアしているパンクな写真家アビーと、ジェイミーが恋い焦がれる大人っぽい彼の親友ジュリーに思いがけない願いを申し出る。女性ならでは、母親ならではの愛し方でジェイミーの成長を見守る女性たちが素晴らしい。