日本のセックスにまつわる数字7
男性の35.8%は早漏で悩んでいる
風俗嬢が最も嫌がる客のタイプの一つに「遅漏」があります。彼女たちは別に愛しているわけではない相手と業務上性行為をするわけですから、早く終わって欲しいと思うのは当然かもしれませんが、意外と一般女性もこの感覚を共有しています。
まず、女性の多くが膣内ではなくクリトリスへの刺激でオーガズムを感じやすいこと。つまり挿入よりも前戯が好きな人が多い。また、挿入時に軽い痛みを感じる人も多く、あまり長引くと気持ちも冷めてしまいます。それに、あまりに射精を我慢しすぎて、結局萎えてしまう男性も困りものです。
また、これも重要なのですが、男性の考える早漏は必ずしも早漏ではないのです。本物の早漏は、挿入した途端、あるいは挿入前に射精してしまうような場合で、これでは女性もちょっと興ざめすることがありますが、男性が思っているほどセックスは長いものではなく、おそらく気分が盛り上がったときに射精してちょうど標準的、くらいに思っておいた方がいいと思います。
Text: Suzumi Suzuki Photo: Aflo、Getty Images
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鈴木涼美/社会学者、作家。1983年東京都生まれ。慶應義塾大学環境情報学部卒。東京大学大学院学際情報学府修士課程修了。記者として在籍した日本経済新聞社を退社後、執筆業を中心に活動。著書に『身体を売ったらサヨウナラ 夜のオネエサンの愛と幸福論』(幻冬舎)や『「AV女優」の社会学 なぜ彼女たちは饒舌に自らを語るのか』(青土社)、『愛と子宮に花束を』(幻冬舎)など。2017年8月8日には新著『おじさんメモリアル』(扶桑社)を発売。また、同名小説を原作とした映画『身体を売ったらサヨウナラ』が絶賛上映中。
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