20代の童貞、W不倫、Tinderで初体験は当たり前? 数字で見る日本人のセックス事情
2017/08/23(水)
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世論に惑わされては危険! 意外と知らない他人のセックスライフ

貧困率、GDP、失業率、経済成長率、世の中にはいろんな数字はありますが、数字を見ているだけでは社会の空気や気分は伝わってきません。経済指標が改善しても生活実感がないとか、女性の採用率は上がっても実際に会社は男だらけとか、そんなことはよくあります。ただ、前提として数字を把握していることがなぜ必要かというと、実際どれくらいの割合なのか、どれくらいの人数なのか、どれくらいの金額なのか……これを知らないと、世間の「大ブーム!」などという見出しにいちいち踊らされることがあるからです。

例えば女子高生の援助交際が問題となっていたとき、実際におじさんと「性交をした」「性交以外の性的行動をした」なんて答えていた女子高生はほんの数パーセント*です。援助交際ブームの特集を読むか読まないかは好き好きですが、大ブームだから=みんなやっていると思うのはバカです。そういう人は男はみんな草食男子、女子大生はみんなパパ活中、と歪んだ形で世界を把握してしまいます。こと、セックスやラブライフに関することは、人のプライベートなところまで見えないぶん、ワイドショーや週刊誌に書いてあることをつい鵜呑みにしやすいものです。数字は過信せずに知っているべきであると同時に、意外な事実やトリビアルな発見をしつつ、楽しんで見るべきものだと思っています。

  • *「女性のためのアジア平和国民基金」による「女子高生の援助交際経験の有無(1998年)」の調査では、「性交をした」、「性交以外の性的行動をした」と答えた女子高生はそれぞれ2.3%だけ。

Text: Suzumi Suzuki Photo: Aflo、Getty Images

  • 鈴木涼美/社会学者、作家。1983年東京都生まれ。慶應義塾大学環境情報学部卒。東京大学大学院学際情報学府修士課程修了。記者として在籍した日本経済新聞社を退社後、執筆業を中心に活動。著書に『身体を売ったらサヨウナラ 夜のオネエサンの愛と幸福論』(幻冬舎)や『「AV女優」の社会学 なぜ彼女たちは饒舌に自らを語るのか』(青土社)、『愛と子宮に花束を』(幻冬舎)など。2017年8月8日には新著『おじさんメモリアル』(扶桑社)を発売。また、同名小説を原作とした映画『身体を売ったらサヨウナラ』が絶賛上映中。
    Twitter:@Suzumixxx
    http://lineblog.me/suzukisuzumi/

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