花好きファッショニスタのインスタグラムを抜き打ち審査!
花好きの海外ファッショニスタたちが実践している、リアルな花との暮らしを徹底的にのぞいてみたい! そこで彼女たちのインスタグラムから花のある投稿をピックアップし、さらに多方面で活躍する花生師、岡本典子さんにプロ目線で解説&分析してもらった。さまざまなシーンやスタイルに合わせた、花を取り入れるアイディアは初心者はもちろん、上級者も参考になること必至。あのセレブの花使いの実力はいかに?
買い方も飾り方も“通”好みなオリヴィア・パレルモ
続いてはオリヴィア・パレルモ。彼女もたびたびインスタで花を見せてくれるけれど、その腕前は?
「お花屋さんでまさに買ってきたところですね。シャクヤクをまとめ買いしているなんて、大人買いですね。1本の値段は比較的高級なので、さすがセレブです。一般的にはここまでの本数は買わなくても、シャクヤクは1本でも存在感があって、あると気分を高めてくれるので、1本でも十分楽しめると思います」
「おそらくアジサイですね。台形型の花器のフチに大きい頭の花を寄りかかるように生けて、その間から葉っぱをピッピッと出しているのが上手です。愛犬もフチに寄りかかっていて、なんだか似ていて可愛らしいですね」
「満開なチューリップをここでも大人買い。軽く40本以上はありますね。新聞紙に巻いて、市場で買ったような雰囲気もあります。チューリップは、普通はもっと花が閉じていて茎もパキッとした状態の頃に買うものなのですが、これは花びらが完全に開いている。この花は切り花になった後も茎が伸びていくので、写真の束の大きさを見ても、やはり切ってからだいぶ経っていることがわかります。ディスプレイなどで一度使われたものをいただいたのかもしれないですが、どちらにしてもオリヴィアは最後まで花を楽しんでくれそうな感じがする。その状態をいいと思って選んでいるのが、やはりさすがだと思います」
「チューリップ、アジサイ、バラのアレンジ。茎がしっかりスパイラル状になっていますが、ヒモで結わずに自分でやったとしたらかなり上級ですね。少し傷み始めた花も入っていますが、ダメになった花が混じっているのって、私は嫌いじゃないんです。贈り物としてはアウトですが、自宅で飾るならそのほうが儚い美しさまで感じさせてくれるから。枯れたらすぐに間引いてしまうのではなく、残しているのは花がやっぱり好きなのでしょう。放置したままでこうなる人ももちろんいますが(笑)、いずれにしても日常的に花を飾っているからこそ、こういうものがある訳ですよね」
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岡本典子(Noriko Okamoto) /
花生師。「Tiny N」主宰。恵泉女学園短期大学園芸生活学科卒業後、渡英。英国で数々の花コンペティションにて優勝や入賞を果たす。日本国内で数々の展示やイベント装花を手掛け、2014年フランス ブルターニュ全土で開催された「Rendez-vous aux Jardins en Bretagne」に写真家・宮元武氏とのコラボレーションで会場空間装花も担当。TVや雑誌、広告などの撮影関係を中心に、展示会、店舗ディスプレイ、婚礼、講師、イベント出店、子育て支援、芸術など多方面の活動に積極的に取り組んでいる。この秋に書籍を出版予定。
http://tinynflower.com/