花好きファッショニスタのインスタグラムを抜き打ち審査!
花好きの海外ファッショニスタたちが実践している、リアルな花との暮らしを徹底的にのぞいてみたい! そこで彼女たちのインスタグラムから花のある投稿をピックアップし、さらに多方面で活躍する花生師、岡本典子さんにプロ目線で解説&分析してもらった。さまざまなシーンやスタイルに合わせた、花を取り入れるアイディアは初心者はもちろん、上級者も参考になること必至。あのセレブの花使いの実力はいかに?
徹底したイメージ作りで成功するジェーン・アルドリッジ
陶器肌とジンジャーヘアがトレードマークのファッションブロガー、ジェーン・アルドリッジはインテリアセンスにも定評あり。基本はグリーンをメインに、ときどき花をシンプルに取り入れるスタンスの持ち主。
「ある日のテーブルコーディネートですが、白いお皿に白いリネンクロス、白いバターケースときて、ライスフラワーなどの白い花がある。そのなかでダークな渋い色のパンケーキとコーヒーとシロップがとてもいいコントラストになっていて美味しそうですね。カトラリーのスタイリングもすごくいい。メニューを含めた食卓全体のイメージを頭のなかで思い浮かべたうえで、花を選ぶというのは大事ですね」
「これはクリスマスのときの飾り付けですが、なかなかの気合ですね! 鉢ものはすべてポインセチアで、壁面にはガーランドと、その真ん中にはリースを飾っています。ここまでベッドルームを彩れたらすごい。でも、ガーランドはドライだろうしポインセチアも持ちがいいので、長く楽しめただろうなと思います。グリーンのガーランドに対して赤がアクセントになっているのも◎」
「菊の花だと思います。菊に仏花のイメージがあるのは日本だけで、向こうではウエディングブーケにも使ったりするくらい、とても親しまれている花なんです。こうして白でまとめて飾っていると、日本の菊の概念を払拭してくれるくらい爽やかで素敵ですよね。ガラス瓶の高さに対して花の高さが1:1で生けられていて、バランスもいい。白の花を1種類だけで飾る方法は、ベーシック中のベーシックとしておすすめです」
「白と黄色の菊に、黄緑のヒペリカム。茎についた葉っぱをしっかりとることを”下葉処理”と言うのですが、これをすると水に浸かる部分が衛生的になります。彼女はちゃんと下葉処理をしているようですね。そうじゃないとこの器にここまで素材が入らないはず。器のシェイプを生かして楽しんでいます」
「大きめサイズのガラス瓶に菊、スナップを。ひとつ前のアレンジもそうですが、バラバラに混ぜるのではなく同じ種類同士のものをまとめてひとつにする”グルーピング”の手法をされているのがうまい。こうするとメリハリやコントラストが出ておしゃれに見えますね」
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岡本典子(Noriko Okamoto) /
花生師。「Tiny N」主宰。恵泉女学園短期大学園芸生活学科卒業後、渡英。英国で数々の花コンペティションにて優勝や入賞を果たす。日本国内で数々の展示やイベント装花を手掛け、2014年フランス ブルターニュ全土で開催された「Rendez-vous aux Jardins en Bretagne」に写真家・宮元武氏とのコラボレーションで会場空間装花も担当。TVや雑誌、広告などの撮影関係を中心に、展示会、店舗ディスプレイ、婚礼、講師、イベント出店、子育て支援、芸術など多方面の活動に積極的に取り組んでいる。この秋に書籍を出版予定。
http://tinynflower.com/