炎上サバイバル術6
話題NGは逆効果
熱愛・離婚・不倫・夫婦の不仲などが報道された直後に、テレビに出ているタレントさんを見て、あまりに不自然にその話題に触れないのが、滑稽に見えることはありませんか?
以前、とあるミュージシャンカップルが離婚間近と報道されたときに、奥さまの方が映画の制作発表で、旦那さまの名前すら一切NGという条件で記者の質問に答えた、という光景を見ましたが、話題を不自然に避ければ避けるほど、みんながその話題のことを思い出し、みんながその話題について考えます。何かアクシデントがあれば、それについて聞きたがるのは人間の性のようなものですから、あまり刺々しい気分にならずに、適度に流すくらいの器量を見せてやりましょう。
Text: Suzumi Suzuki Photo: Getty Images
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鈴木涼美/社会学者、作家。1983年東京都生まれ。慶應義塾大学環境情報学部卒。東京大学大学院学際情報学府修士課程修了。記者として在籍した日本経済新聞社を退社後、執筆業を中心に活動。著書に『身体を売ったらサヨウナラ 夜のオネエサンの愛と幸福論』(幻冬舎)や『「AV女優」の社会学 なぜ彼女たちは饒舌に自らを語るのか』(青土社)、『愛と子宮に花束を』(幻冬舎)、『おじさんメモリアル』(扶桑社)など。最新の著書は『オンナの値段』(講談社)。
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