炎上サバイバル術3
巻き込み心中は絶対NG
悪意の有無に関わらず、自分が隠したい事実を外に漏らされたら、誰だって嫌な気分になります。それが、例えば週刊誌記者の正義感によるものであれ、友人の出来心であれ。ショックや傷つき方は人や場合によってさまざまですが、自暴自棄な気分になったり、他の人の秘密もバラしてしまいたい、と他虐的な気分になったりすることもあると思います。
ただ、そこで例えば「確かに私も不倫しているが、あの人もしている」と逆に誰かの秘密を暴露したり、「私も水商売でバイトしていましたが、みんなやってます」と開き直ったりすると、印象は最悪に。気持ちはわかりますが、人を巻き込んだところで、自分の秘密の重要度が下がるわけではありません。それどころか「みんなやっているからいいのか?」と詰められることになり、責任転嫁の姿勢が余計な批判を呼びますから、絶対にやめましょう。
Text: Suzumi Suzuki Photo: Getty Images
-
鈴木涼美/社会学者、作家。1983年東京都生まれ。慶應義塾大学環境情報学部卒。東京大学大学院学際情報学府修士課程修了。記者として在籍した日本経済新聞社を退社後、執筆業を中心に活動。著書に『身体を売ったらサヨウナラ 夜のオネエサンの愛と幸福論』(幻冬舎)や『「AV女優」の社会学 なぜ彼女たちは饒舌に自らを語るのか』(青土社)、『愛と子宮に花束を』(幻冬舎)、『おじさんメモリアル』(扶桑社)など。最新の著書は『オンナの値段』(講談社)。
Twitter:@Suzumixxx
http://lineblog.me/suzukisuzumi/