炎上サバイバル術1
重要なのは、何が知られてしまったのか
「できれば知られたくない」と思っていることが人にバレてしまった、というとき、人はどうしてもパニック気味になってしまうものです。私自身も以前、週刊誌に過去の職業を暴露されたことがあり、そういったときの心細く不安な気持ちは未だに覚えているくらいです。
パニック状態では、いろいろな疑問がよぎり、本当に知らなくてはならないことがなんなのか、わからなくなります。「なんでバレたんだろう」「誰が話したんだろう」「あの人にはもう伝わっているのか」……。ただ、それらの疑問はひとまず後回しにしていいものだと言えます。
まず重要なのは、「一体何が知られてしまったのか」という状況把握です。例えば「不倫している」という暴露をされたとしても、「相手が誰か」「いつからしているのか」「どの程度の関係なのか」ということがどこまで世間が知ることになるのか、できれば冷静に情報収集をして整理しておいた方が、必要以上に騒いだり不安になったりすることがなく、聡明な判断ができます
Text: Suzumi Suzuki Photo: Getty Images
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鈴木涼美/社会学者、作家。1983年東京都生まれ。慶應義塾大学環境情報学部卒。東京大学大学院学際情報学府修士課程修了。記者として在籍した日本経済新聞社を退社後、執筆業を中心に活動。著書に『身体を売ったらサヨウナラ 夜のオネエサンの愛と幸福論』(幻冬舎)や『「AV女優」の社会学 なぜ彼女たちは饒舌に自らを語るのか』(青土社)、『愛と子宮に花束を』(幻冬舎)、『おじさんメモリアル』(扶桑社)など。最新の著書は『オンナの値段』(講談社)。
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