はじめに
明日は我が身。SNS上で過激化する他人叩き
2017年も多くのタレント・有名人のゴシップでワイドショーや週刊誌は賑わっていました。相次いだ女性議員の不倫報道、「オフホワイト」なんて言う言葉でごまかされた関係、秘書に浴びせた罵声が全国的に流れてしまった、妻による日記や私生活の暴露映像なんていう事例も記憶に新しいところです。
しかし、SNSで大量の情報が飛び交う時代では、別に有名人じゃなくとも隠し事を暴露されたり、知られたくない過去や関係が明るみに出てしまったりと自分がいつ当事者になってもおかしくない時代です。過去にも、普及しだしたSNSで彼氏とのベッドでの写真が流出した事例などもありますが、現在の普及率を考えると、流出と拡散のスピードはその比べ物にもなりません。
では、できればそっとしてほしい過去、内緒の副業、秘密の関係などが、自分の意思とは関係なく周囲に知れてしまった場合、どのような心持ちで対処すればいいのでしょうか。決して人ごとではない事態に備えて、少し頭のなかで準備しておくのは無駄ではないように思います。
Text: Suzumi Suzuki Photo: Getty Images
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鈴木涼美/社会学者、作家。1983年東京都生まれ。慶應義塾大学環境情報学部卒。東京大学大学院学際情報学府修士課程修了。記者として在籍した日本経済新聞社を退社後、執筆業を中心に活動。著書に『身体を売ったらサヨウナラ 夜のオネエサンの愛と幸福論』(幻冬舎)や『「AV女優」の社会学 なぜ彼女たちは饒舌に自らを語るのか』(青土社)、『愛と子宮に花束を』(幻冬舎)、『おじさんメモリアル』(扶桑社)など。最新の著書は『オンナの値段』(講談社)。
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