その噂、オフホワイト? 身バレ・過去バレ・炎上時代を生き抜くためのサバイバル術
2017/12/19(火)
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炎上サバイバル術2

何を話すか線引きを綿密に

何かが知られてしまったあとに、必ず世間や友人は、より一層の真実を求めて質問攻めにしてきます。

世間がベッキーさんの不倫報道一色だったことを思い出してみてください。第一報を報じた週刊文春の記事だけでは世間は満足してくれないのです。より詳細な、新しい情報を求めて、文春だけでなく他社の記者やテレビのワイドショーが一斉に取材を始めました。ベッキーさんはそのときに、質問を一切受け付けない、というスタイルの謝罪会見を開きましたが、それは恐らくこれ以上余計な情報漏えいを防ぐ、といった意味があったように思います。しかし、一般人の場合は「記者の質問NG」なんていう都合のいいルールを作っては入られません。そもそもあの記者会見の事後的な反応を見ると、タレントであっても世間は納得していないようでした。

対して、狩野英孝さんの謝罪会見を思い出すと、あらゆる記者が矢継ぎ早に質問し、それに真摯に答えていた印象が強く残っています。もちろん、状況の違いもありますが、そのような状況を可能にしたのは、狩野さんが、何をいうべきか、何だけは絶対に言わないか、をしっかりと線引きして用意していたからではないでしょうか。現に、相手の女性との関係についての立ち入った質問には一切答えずに、それでも真面目に受け答えをしている姿勢を見せました。だんまりを決め込んだところで、いろいろな詮索をされますから、守るべき秘密をしっかりとわきまえたうえで、なるべく質問に答えるようにした方が、結果的に不必要な情報が漏れ出ることを防げるかもしれません。

Text: Suzumi Suzuki Photo: Getty Images

  • 鈴木涼美/社会学者、作家。1983年東京都生まれ。慶應義塾大学環境情報学部卒。東京大学大学院学際情報学府修士課程修了。記者として在籍した日本経済新聞社を退社後、執筆業を中心に活動。著書に『身体を売ったらサヨウナラ 夜のオネエサンの愛と幸福論』(幻冬舎)や『「AV女優」の社会学 なぜ彼女たちは饒舌に自らを語るのか』(青土社)、『愛と子宮に花束を』(幻冬舎)、『おじさんメモリアル』(扶桑社)など。最新の著書は『オンナの値段』(講談社)。
    Twitter:@Suzumixxx
    http://lineblog.me/suzukisuzumi/

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