特集 2014/11/21(金)
『エル・ジャポン』1月号連動企画

エル・エディターが選ぶ! 今年のMYベストBOOK

今年も残すところあと1カ月。『エル・ジャポン』1月号(11月28日発売)の特集「私を変える本が読みたい」と連動した特別企画として、エル・エディターたちが1年を振り返って、“今年読んだ本のベスト3”を選出。洋書から小説から漫画まで、それぞれの得意分野でセレクトした渾身のベストBOOK、冬休みに楽しむための本選びの参考にどうぞ!

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「エル・オンライン」アシスタントエディターS

選出テーマ/“映画”を読む
 
1位/『アカデミー賞 オスカーをめぐる26のエピソード』川本三郎
映画人にとって、最も誉れ高い映画祭といえば、アカデミー賞。この映画の祭典にまつわる26のエピソードを紹介する本作では、アカデミー賞の誕生秘話から、歴史に残る名スピーチ、役者たちの映画以上にドラマチックな人生が、読み応えたっぷりに展開。特に私のお気に入りは、ヘンリー・フォンダとジェーン・フォンダの深い親子愛が話題となった、1981年のアカデミー賞についての章。ヘンリーにとって、遺作にして初オスカーとなった『黄昏』にまつわるエピソードは、涙なくして読めません。また、“赤狩り時代のオスカー”の章も必読。政府に浸食された、不遇のハリウッドを生き抜いた脚本家ダルトン・トランボ(『ローマの休日』)のエピソードなど、知られざるハリウッドの歴史を学べて勉強になりました。
 
2位/『WORLD FILM LOCATIONS NEW YORK』Scott Jordan Harris
映画のロケ地が気になって、旅をする人も多いかと思います。そんなときにおすすめなのが、こちらの1冊。NYを舞台にした映画作品のロケ地を分かりやすく解説したガイドブックなのですが、この本を読んでいると、NYという街がいかに映画に愛されているかを実感。作品の感動が蘇るとともに、「映画と街の相性ってあるよなぁ……」としみじみ。こちらのガイドブックは、パリ編、東京編、ロンドン編など、世界各国の都市でシリーズ化されているので、そちらもおすすめです。
 
3位/『ミュージカル洋画 ぼくの500本』双葉十三郎
個人的に尊敬している映画評論家が、蓮實重彦先生と双葉十三郎先生。特に双葉十三郎先生は評論が実に分かりやすく、著書を拝読していると、チャーミングでウィットに富んだ、ときにアイロニックな文章センスに編集者として憧れます。双葉先生の代名詞でもある★を使った“採点表”シリーズでは、先生の類まれなる言葉選びが炸裂。『日本映画 ぼくの300本』と『外国映画 ぼくの500本』は学生時代に読破したのですが、今年は『ミュージカル洋画 ぼくの500本』を。『シェルブールの雨傘』の評論のオチには思わずクスリと笑ってしまいました。このシリーズは、まだ観ていない作品をたくさん知ることができるので、観たい映画を探すときにとても便利。前出の『WORLD FILM LOCATIONS NEW YORK』とともに、映画好きの方におすすめの1冊です!

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