特集 2014/11/21(金)
『エル・ジャポン』1月号連動企画

エル・エディターが選ぶ! 今年のMYベストBOOK

今年も残すところあと1カ月。『エル・ジャポン』1月号(11月28日発売)の特集「私を変える本が読みたい」と連動した特別企画として、エル・エディターたちが1年を振り返って、“今年読んだ本のベスト3”を選出。洋書から小説から漫画まで、それぞれの得意分野でセレクトした渾身のベストBOOK、冬休みに楽しむための本選びの参考にどうぞ!

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「エル・オンライン」ファッション&カルチャーエディターK

選出テーマ/男性から見つめた女の一生
 
1位/『Dear 姉ちゃん』米山大志
女性特有のがんであり、先進国のなかで日本が唯一患者数を増やしている病、子宮頸がんで27歳の姉を亡くした男性の視点でつづられた闘病記。発見からたった7カ月、結婚して1年あまりで亡くなった女性の奮闘と予防の大切さを知るには、男性の自分にとって有用な1冊でした。
 
2位/『男子の貞操』坂爪真吾
女性ばかりに押し付けられてきた“貞操”という概念。女性の性をタブーでがんじがらめにして苦しめているのは、実は粗雑な男性の性概念と歪められた男性自身のタブー感なのでは? と考えさせてくれたりくれなかったり。「性道徳がどうのこうの」「行き過ぎた性教育がうんぬんかんぬん」というような言葉を吹き飛ばす痛快さが素敵です。
 
3位/『あなたのことはそれほど』いくえみ綾
「あぁ、不倫ってドラマチックでもホラーチックでもなく、こんな風にフツーにされていくものだよね」と改めて気づかせてくれる、凡人の凡人による凡人のための平凡な不倫ドラマ。でもだからこそ、結婚はジャスト経済契約で、大したものじゃないのになぜか金科玉条のごとく扱われる、おじいちゃんの家に置かれたやたらと大きい紫水晶のようなものだと、逆説的に思い知らせてくれる素敵な漫画です。面白いのは不倫されている夫と不倫している夫の視線から女性が描かれていること。それが猛烈にリアルで見事に気持ちが悪く、最高に滑稽。全然共感できませんけど、グロテスクな幼虫を爽やかな公園で眺めるようなドキドキ感があります。

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