特集 2014/11/21(金)
『エル・ジャポン』1月号連動企画

エル・エディターが選ぶ! 今年のMYベストBOOK

今年も残すところあと1カ月。『エル・ジャポン』1月号(11月28日発売)の特集「私を変える本が読みたい」と連動した特別企画として、エル・エディターたちが1年を振り返って、“今年読んだ本のベスト3”を選出。洋書から小説から漫画まで、それぞれの得意分野でセレクトした渾身のベストBOOK、冬休みに楽しむための本選びの参考にどうぞ!

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『エル・ジャポン』フィーチャーエディターY

選出テーマ/ベッドサイドに置いておきたい短編集
 
1位/『天使エスメラルダ』ドン・デリーロ
実はこれ、翻訳家の都甲幸治さんが『エル・ジャポン』の特集で推薦してくれた1冊。遅まきながら「こんなに面白い作家がいたんだ!」と感激し、その後ほかの本も読んだ、超私的な「作家オブ・ザ・イヤー」。テロや宗教、資本主義など、現代社会の抱える問題を扱いつつ、そんな手におえない力に向き合ったときの人間って、なんだか切ないよね、と思わせる巧みなストーリー。見えてくる景色の奥行が、小説を読む楽しさを教えてくれます。 
 
2位/『狼少女たちの聖ルーシー寮』カレン・ラッセル
ミノタウロスのお父さんの引く幌馬車に乗って西部を目指す少年とか、修道院で人間に戻るよう教育される狼少女など、この設定は絶対面白いでしょー!と、一行目からグッと心つかまれます。子どもの目からみた自然の描写も素晴らしくて「小さい頃って、夜の海や森ってこんな風に見えたよねぇ」とうなずきっぱなし。ラッセルと共鳴する松田青子さんの翻訳も最高です。 
 
3位/『むずかしい愛』カルヴィーノ
イタロ・カルヴィーノが「イタリアの、普通の人々の愛」を切り取った短編集。電車で隣り合わせた未亡人と兵士の官能や、海で泳いでいたら水着がなかった(!)というマダムの孤独、ビーチで読書中に美女を見つけてしまった男性の葛藤……。ふとしたきっかけで、見つけたはずの愛が逃げていく。「美と快楽の信奉者」イタリア人の、日常のドラマにドキドキ。

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