特集 2017/2/7(火)
FROM ELLE WORLD

スーパーボウル2017もっとも物議を醸したCM10

30秒で500万ドル、1分で800万ドル(約9億円)とも言われるスーパーボウル放送時のコマーシャル。とんでもない数の視聴者が観る広告枠をとんでもない額で購入するだけあって、毎年50を超える(公式HPでは今年は56!)企業・団体がそのCMに懸ける情熱は相当なもの。そのなかからUS「エル」が2017年のベスト10を選出。どうやったの!? と驚くものから、物議を醸したメッセージ系までずらり勢揃い。

4.「アウディ」 作品タイトル:“Daughter(娘)”
https://www.youtube.com/watch?v=G6u10YPk_34
いっぽうで「dislike」で圧勝しているのが、ジェンダーを取り扱った「アウディ」のメッセージ広告。カートレースに参加して男子たちと競り合う少女の背景に父親が見る側に訴えるこんなナレーションが。「娘になんて言えばいい? おばあちゃんよりおじいちゃん、お母さんよりお父さんのほうが価値があるんだよ、と? 教育を受けても知性があっても能力があっても、目の前に男性が現れる度、彼女は彼より劣っている存在になるのだろうか。そうじゃないと伝えたい」。最後は「米国の『アウディ』は同一労働同一賃金のため全力で努力します」と締めくくられる。「素晴らしい」というコメントもあるいっぽうで、「男女の賃金格差は神話」「あるわけない」という根拠のない全否定系コメントが、マジョリティや模範マイノリティと思われる男女から殺到。しまいには「不買運動だ!」と叫ぶ人も。YouTubeチャンネルでは「平均して21%女性の賃金が少ない」という議会報告を根拠に挙げているものの、賃金格差を認めたくない人、あると認知できない人による炎上は止まっていない。いっぽうで「同社には取締役に女性が少ない」などの矛盾を指摘する人や、自動車業界では2~3割しか女性が働いていないことなどまっとうな意見も。いずれにせよ、かなり思い切ったこの意見広告に800万ドルをかけたのは相当の勇気が必要だったはず。

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Translation : Yoko Nagasala

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