『ラ・ラ・ランド』を10倍楽しめる映画BEST8
2017/02/22(水)
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エマとライアンのダンスは、この映画のオマージュ!

 

 

『バンド・ワゴン』(1953年)

ライアン・ゴズリングとエマ・ストーンが映画の中でみせる華麗なステップは、1930年代に人気を博したフレッド・アステアとジンジャー・ロジャースの共演作『トップ・ハット』(1935年)や『有頂天時代』(1936年)などのミュージカル映画群を再現したもの。
 
 フレッド・アステアは、マイケル・ジャクソンが「最も影響を受けたひとり」と公言していた人物。マイケルのステップにはフレッド・アステアから取り入れたものが実践されていたが、『バンド・ワゴン』における公園でのダンス場面は『ラ・ラ・ランド』のポスターデザインにもなっている場面とソックリ。

<ストーリー>
落ち目となっていたトニーは、かつての人気スター。彼は再起を賭けて、友人である脚本家のレスターとリリー夫妻と組み、ブロードウェイでの成功を目指していた。彼らは大胆な演出で知られる大物演出家ジェフリーに依頼するのだが……。

 

 

『巴里のアメリカ人』(1951年)

もうひとり、1950年代のハリウッドで、ミュージカル映画の“スター”として欠かせないのが、『雨に唄えば』のジーン・ケリー。アカデミー作品賞に輝いたミュージカル映画『巴里のアメリカ人』(1951年)のあるダンス場面は、『ラ・ラ・ランド』の終盤に登場する重要な場面でオマージュが捧げられているのでお見逃しなく!

<ストーリー>
絵描きを夢見てパリにやって来たアメリカ人のジェリー。個展で大富豪ミロに認められたものの、彼は公私にわたるパトロンとして生活することになってしまう。そんなある日、ジェリーは偶然見かけたパリの女性に一目惚れしてしまう。

Text: Takeo Matsuzaki Photo: Getty Images, Aflo

  • 『ラ・ラ・ランド』
    LAの映画撮影スタジオのコーヒーショップで働く、女優の卵ミア(エマ・ストーン)は、ジャズピアニストのセバスチャン(ライアン・ゴスリング)と出会い、恋に落ちる。成功の階段を駆け上がっていく過程で、すれ違っていく、ふたりの関係・・・・・・。ジャズ・ドラマーをテーマにした『セッション』でアカデミー賞3部門を受賞した新鋭デミアン・チャゼルのジャズ3部作の完結編。見事なジャズシーンに、今回はさらにダンス・パフォーマンス要素を増やして、センチメンタルな若い恋の行方を華やかなミュージカルに仕上げた。往年のハリウッド女優のような、エマのグラマラスなファッションも見どころ。2017年2月24日(金)、TOHOシネマズみゆき座ほかで公開予定。

  • 松崎健夫(まつざき・たけお)
    映画評論家。『キネマ旬報』などに寄稿し、『WOWOWぷらすと』『ZIP!』『japanぐる〜ヴ』に出演中。共著『現代映画用語事典』ほか。

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