『ラ・ラ・ランド』を10倍楽しめる映画BEST8
これまで見てきた映画は約2万本! 「ZIP!」などで活躍中の映画評論家・松崎健夫さんが独自の視点で解説する「映画ゼミ」連載企画第3弾。今回はアカデミー賞最有力候補の『ラ・ラ・ランド』をより楽しむために見ておきたい映画8本をご紹介します。
2017年2月26日(日)(現地時間)に開催される第89回アカデミー賞授賞式。数ある候補作品の中でも特に話題となっているのが、作品賞をはじめ13部門で14ノミネートされた映画『ラ・ラ・ランド』。日本でも2月24日(金)から全国公開される。
この映画はロサンゼルスで夢を追う男女の恋愛を描いた作品で、歌と踊りに彩られたミュージカル映画の趣もある。そしてハリウッドを舞台にすることで、過去の名作映画に対するオマージュで溢れていることも特徴のひとつ。
巨大なスクリーンと最高の音響設備が売りのIMAXでも上映が決定しているこの映画をより楽しむために、今回は鑑賞前・鑑賞後を問わず観ておきたい映画について学んでみよう!
Text: Takeo Matsuzaki Photo: Getty Images, Aflo
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『ラ・ラ・ランド』
LAの映画撮影スタジオのコーヒーショップで働く、女優の卵ミア(エマ・ストーン)は、ジャズピアニストのセバスチャン(ライアン・ゴスリング)と出会い、恋に落ちる。成功の階段を駆け上がっていく過程で、すれ違っていく、ふたりの関係・・・・・・。ジャズ・ドラマーをテーマにした『セッション』でアカデミー賞3部門を受賞した新鋭デミアン・チャゼルのジャズ3部作の完結編。見事なジャズシーンに、今回はさらにダンス・パフォーマンス要素を増やして、センチメンタルな若い恋の行方を華やかなミュージカルに仕上げた。往年のハリウッド女優のような、エマのグラマラスなファッションも見どころ。2017年2月24日(金)、TOHOシネマズみゆき座ほかで公開予定。 -
松崎健夫(まつざき・たけお)
映画評論家。『キネマ旬報』などに寄稿し、『WOWOWぷらすと』『ZIP!』『japanぐる〜ヴ』に出演中。共著『現代映画用語事典』ほか。