長期ビジョンで夫婦の将来設計を！

【分業型】ジェニファー・ガーナー＆ベン・アフレック

家庭に重きを置いて仕事をセーブしていたジェニファーは、子育てもひと段落して、本格的な女優復帰に乗り出しているとのこと。人生の段階に応じてどちらかが社会に出たり引っ込んだりする、分業型の夫婦ですね。子どもの成長に合わせて、片方が全開で働いたり、仕事と家事を半々にしたり、またはすべてをベビーシッターに任せるでも、それが夫婦で話し合った結果の人生設計であればいいと思うんです。
 
分業型では、ふたりの「どんな家庭にしたいか」が反映されます。ポイントは、夫婦の長期ビジョンをファシリテートすること。妻が完全にキャリアを捨てる気がないのに「子育てしたいから仕事は辞めるわ」とだけ言うと、夫は「そうか、家庭に入りたいのか」と受け取り、子育てが落ち着いてから「また働くわ」と言っても「えっ!?」と驚かれます。それは奥さんの初期段階のプレゼンが言葉足らずだったんですよ。たとえば、「50歳になったらどこかに別荘を買いたいよね。だったら子どもの手が離れる頃、40代で私も働き出して、ふたりでお金を貯めようか」と言えば伝わります。男の人は、自分が今どこにいるのか、最終的にどこへ行こうとしているのか、がとても重要なんです。
 
たとえばプロデュース型なら「Tシャツとジーンズばかりだったあなたが、もうハイブランドのスーツを着こなせるようになってる！」と褒めて立ち位置を明確にしたり、分業型なら、「あなたのおかげでこんなに早くここまで来ることができた。子供ももてたし、私たち山の中腹にいるよね。将来はこうなりたいよね」と長期ビジョンを明確にする。目標がわかると、男の人は途端に動き出せるんです。
 
女性は長期ビジョンで見るのは不得意で、むしろ週末の外食や女子会など、目の前のことを考えて楽しめる力があるのが強みですが、男性は大きな目標がないと厳しい。それに長期ビジョンをもつことは、女性にとってもいいことですよ。
 
仕事でもそうですが、人って、夢を語る人についてくるんですよ。だから女性もどんどん夢を語って、「それは楽しそうだ。ならば俺が頑張らねば」と男性に思わせること。夢は語ったもの勝ちです。社会でも家庭でも、夢を語って夫を巻き込んで、将来の夢に向かって微調整していけばいいんですよ。
 
分業型で、キャリアを手放さなければならない人は、価値観の近い人と結婚した方がいいかもしれませんね。すり合わせが少なくて済みますから。付き合っている段階から、「小さいとき、お父さんとは週末どうしてた？」とか、育った家庭環境をよく聞いてみたらいいと思います。
 
メリット：夫婦で長期ビジョンを描いて将来の夢に向かっていける。目標を明確にすることが要！