『ダンケルク』新しいスターを生み出してきた戦争映画に注目!
2017/09/07(木)
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おまけ

『地上より永遠に』(53)で、映画出演を果たしたフランク・シナトラはアカデミー助演男優賞を受賞。当時キャリアが低迷していた彼が役を勝ち取った背景には、マフィアが関係していたとの噂が囁かれていた。
 
『ゴッドファーザー』(72)で、人気歌手ジョニー・フォンテーンがドン・コルレオーネに映画出演の交渉を乞う場面がある。ここで言及される“戦争映画”は『地上より永遠に』のことであり、モデルとなった人気歌手はフランク・シナトラがモデルではないかと言われている。彼が如何にして役を得たのかという驚きの経緯は、ぜひ『ゴッドファーザー』本編にて確認頂きたい。

text: Takeo Matsuzaki photo: AFLO, GETTY IMAGES

  • 『ダンケルク』
    第二次世界大戦の真っ只中の1940年。ヒトラー率いるドイツ軍により、イギリスとフランスの連合軍兵士が、フランスの港町ダンケルクに追い詰められた。海岸に残された40万人もの兵士を救出するため、対岸のイギリスから民間の船舶も動員した<ダイナモ作戦>が展開される……。これまでも斬新な世界観で観る者を驚愕させてきたクリストファー・ノーラン監督が、実際に起きた救出作戦を、陸海空それぞれの視点で描いている。緊迫感と臨場感を創り出すことを意識したIMAXでの撮影。極力CGを使わない徹底した実物主義は、博物館から当時の駆逐艦を借りて撮影するなど細部にまでこだわりをみせる。本作は物語らしいものを排除し、極力台詞を削ぐなどすることで、観客がスクリーンの中で戦場そのものを体感するような作品になっている。

  • 松崎健夫(まつざき・たけお)
    映画評論家。『キネマ旬報』などに寄稿し、『WOWOWぷらすと』『ZIP!』『japanぐる〜ヴ』に出演中。共著『現代映画用語事典』ほか。

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