特集
2017/12/08(金)

金曜日の毒母たちへvol.5―――ジャイド・バリモア、幼い娘を夢の道具にしたステージママ

天才子役にしてハリウッドに燦然と輝く成功を収めた女優ドリュー・バリモアを酒と薬物に染め、夜の世界に追いやったパーティママ、ジャイド・バリモア。その陰には母を失った空っぽな幼少期があった。

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老いを拒否した母、ジャイド。

Photo: Getty Images

ボーダーラインにいる不安定な母

幼いドリューはこうして保護されるべき親の傘からは守られることは決してなかった。だが、彼女の演技力を生み出した天才的な頭脳が身を助けた。依存症克服に何が必要なのかを学んだドリューは、母と距離を取り治療に専念。もちろんその間も、娘を愛しすぎているだけだとか、いかにも皆が丸め込めそうな言い訳をひねり出して、保護者として犯した娘に対する自分の罪を認めようとしなかったし、将来のため母との縁を切ろうとするドリューについて、泣いたりわめいたりして世間に訴えた。「これまでの一生で、両親が私を保護した経験なんて一度もないわ」。ドリューはそうもらしている。

16歳前後のドリュー・バリモア。テレビなどに活躍の場を移していたころ。

Photo: Getty Images

YouTubeを観る世代の若者たちがよく言う「ボーダーラインいるやつ(ヤベーやつ)」に当たるのがジャイドだ。YouTubeを探れば、ジャイド・バリモアが過去にTVやラジオに出演した際の映像はすぐに見つかる。が、その姿はまるでクルエラ・ド・ヴィル(『101匹わんちゃん』の悪役)。安定せず、陽気に自分語りを始めたかと思えば、いきなり泣き出したりする。なかでもとくに傑作の動画がある。ドリューへのバースデープレゼントとしてある番組司会者がオルゴールをプレンゼントしようとした。それを開けると、流れてきたのは彼女が大嫌いなことで有名なディズニーの名曲「イッツ・ア・スモール・ワールド」だった。その瞬間ジャイドが激怒。収録中にもかかわらず贈り物を払いのける姿がしっかり収められている。プレゼントはその場に置き去りにされた。

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