その後のキャリアはどうなる? オトナ留学で得した人、損した人
2018/05/01(火)
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本当に外国語をしゃべれるようになる?

Q.  留学したいけれど語学に自信ナシ。旅行英会話程度の語学力でも、留学で喋れるようになりますか?

A. 目的に合わせて能動的に学べば、語学は習得できます!

留学前の語学力がそれほど高くなくても、外国語は喋れるようになります。とはいえ、大人になってからの語学習得ですから、現地で生活していれば自然にできるようになるということではなく、行く期間、過ごし方、目標に合わせて能動的な学び方をする必要があります。定期的に検定を受けるなどして自分にプレッシャーをかけることも有効でしょう。語学学校の「試験対策コース」や「ビジネス英語コース」などで集中的に勉強すると、志高いクラスメートもでき、一石二鳥ですよ。外交的な性格の人なら現地の友人を作って会話量を増やしたり、ノーマルスピードに慣れるようにするのも良いでしょう。一方で、現地の友人ばかりでなくあえて“他国からの留学生”との交流を通じて語学力を磨くのも良い方法です。「間違えたらどうしよう」という心理的プレッシャーを取り除くことで積極的に話せるほか、自信をつけることもできます。

“得した人”の実態は?

「いちばんは、現地の言葉でコミュニケーションを取る環境を自ら求めていくことだと思います。『言葉に自信がないから』と日本人同士でばかりかたまっていては勿体ない! あとはネイティブから学ぶことに加えて、語学学校などで語学レベルが同じ位の友人を作って共に学ぶこともモチベーションを保つ上で効果的だったと思います。自分では思いつかない勉強法を教えてもらったりもしました」(3)

「できるだけ第一言語として英語を話している人と触れ合う。TOEICの勉強。英語での読書」(4)

「私は大人しい性格で積極的にたくさんの人と話すことができなかったので、同じ留学中の学生の友達(韓国人が多かったです)と話すようにしました。そこで練習をして、それを現地の友だちやショップのスタッフさんに応用するという流れがやりやすかったです」(5)

“損した人”はこんな人⇒心地よい“ぬるま湯コミュニティ”に浸かってしまう人

せっかく留学したのに現地の日本語コミュニティにどっぷり浸かってしまう人がいますが、それではたとえ授業で外国語を習っていたとしても効果は半減。日本で語学学校に通うのと同じことになってしまいます。また、同じ言葉でも仕事で使う言いまわしと、フランクな会話は違うもの。将来の目標が決まっている人はそれにふさわしい言語が習得できているかもチェックしましょう。

「日本にいた頃から外国人の友達は多いほう。リゾート留学の経験もあり、英語には自信がありました。でも外資系ホテルで働く夢をかなえるために、海外ホテルでのインターンシップに挑戦したら、今まで友人間で通用していたカジュアルなしゃべり言葉は、全く使えない! 改めてホスピタリティの分野にふさわしい英語を学びなおしました」

Photo: Getty Images   Realization & Text: Tomoko Hachiya

  • Adviser
    「女子Ryu」  編集長 若松千枝加さん
    女性向けの最新留学情報を掲載するウェブマガジン 「女子Ryu」。留学プラン掲載数は千以上。http://www.joshiryu.com

  • 留学で“得した”体験を提供してくれた人は……

    1.ビデオグラファー&ビデオエディター(30歳)。29歳から30歳の間に8カ月間アメリカのロサンゼルスに留学。留学前は海外情報を扱うことが必須の映像制作会社に勤めていたにもかかわらず、英語が喋れないのがコンプレックスだったが、留学で克服! 仕事の幅も広がった。

    2.会社員(29歳)。28歳の3週間のマルタ島留学。現地で交友関係を広げてマルタ大使とも知り合いに。そのコネクションを日本で勤務する会社の上司にも紹介できるほどになった。

    3.食品輸入商社勤務(29歳)。27〜28歳のときにフランスのリヨンに約1年間留学。語学学校終了後、有期雇用で働いていた現地企業の縁で現在日本で勤務する企業に就職。日常的にフランス語を使うポジションで学びを活かす。

    4.海外ブランドPR (41歳)。30歳から31歳の間に、アメリカ ニューヨークに10カ月留学。帰国してからは同じ仕事に従事しているが、留学前とは違い、日常的に本国とやりとりをするポジションへとステップアップしている。

    5.ビューティエディター(34歳)。 26歳から27歳までニューヨークに留学。留学前にやっていたモデルの仕事に違和感を持ち、キャリアを考え直すために留学を決意。現在は留学中に書いていたブログが認められ、エディターにキャリアチェンジ。

    6.クリエイティブエージェンシー勤務(32歳)。19歳(3カ月) 21歳(3カ月)でニューヨークに留学。大学時代にニューヨークのモデルエージェンシーとPRエージェンシーでインターンを経験。帰国後日本の大学を卒業し、新卒でニューヨークの広告会社に就職。現在勤続6年目。

    7.ITコンサルタント(48歳)。 27から29歳までアメリカに2年間留学。 留学前は、金融機関の総合職勤務だったのが、留学を経てアメリカの企業でコンサルタントにキャリアチェンジ。

    8.会社員(40歳)。 27歳のときにオーストラリア、アメリカに合計6カ月留学。 勤務していた企業からの補助金があったため、支出を抑えられた。現在のキャリアは留学前と変わらずだが、業務に必要な英語力をブラッシュアップできた。

    9.現在留学中(31歳)。2017年の夏からデンマークに留学し、現在はインターンとして現地企業で勤務。語学の習得とともに、仕事に関連するギャラリーをめぐったり街をすみずみまで歩き回ったり、積極的にカルチャーを吸収中。

    10.留学補佐(39歳)。24歳から25歳までオーストラリアにてワーキングホリデーで滞在。留学前は出版社に勤務し、オーストラリアでは飲食系のアルバイトを経験。その後現地で出会った人と結婚し出産。家族で各国を転々としたが、最近ニュージーランドで留学補佐の仕事を始める。

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