その後のキャリアはどうなる? オトナ留学で得した人、損した人
2018/05/01(火)
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その他、留学でやりがちな失敗とは!?

Q:漠然と不安。留学でやりがちな失敗と、回避策を教えてください!

A: 留学に躓きはつきもの。一方で契約関係では転ばぬ先の杖を

イギリスに「躓きが転倒を防ぐ(A stumble may prevent a fall.)」ということわざがあります。留学中の失敗は日常茶飯事。取り返しのつく失敗ならどんどんやって、乗り越える方法を身に付けていきましょう。とはいえ、お金や生活に関わる失敗や、大きな後悔につながるような失敗は、できるだけ避けて通りたいもの。多くの人が遭遇する「物件契約」に関するトラブルは、言葉ができる人に一緒に立ち会ってもらったり、事前に入念な下見をしたり、書面に残すようにすることが肝要です。また、留学期間全体における費用の配分も大事なこと。留学終盤にお金がなくなってしまった……という声は意外と少なくありません。「絶対に譲れないことリスト」を作って、達成したいことから予算を回すよう、計画的にお金を使うようにしましょう。

“得した人”の実態は?

「仕事で有益な情報をくれそうなマルタ人のおじさんと仲良くしたらセクハラされたことが……」(2)

「家具付きの賃貸物件に引っ越した際入居前のチェックが甘く、洗濯機が壊れている・前住人の片付けが殆どされていない部屋に3カ月ほど住む羽目になったことがあります。前の物件の契約期間が迫っていたこともあり、止むを得ずその物件に入居しましたが、入居直後の片付けとコインランドリー通いの日々はなかなか大変でした。入居前には極力現地を訪問して、少しでも気になることは遠慮なく質問した方がいいと思います」(3)

「失敗ではないですが、留学中に(お金の面も)もっとうまく計画をして留学先からの近隣諸国や都市などを旅すればよかったと思います」(4)

「私は日本人コミュニティもとても大切にしていましたが、日本人コミュニティ“だけ”にならないことは大切だと思います。友人に、食べるものもほぼ和食、友達もみんな日本人…という人がいて、なんのためにNYにいるんだろう?と思いました。せっかく(しかもアラサーで)留学するのなら、そんなもったいないことはありません。些細なことでもよいので、ひとつは目的をしっかり定めて留学することが重要かなと思います」(5)

「常に失敗の連続です。変な単語を使ってしまったり文法が間違っていたり、仕事でミスしたり。そして失敗を恐れない度胸が付いてきます」(9)

“損した人”はこんな人⇒危険に対するセンサーが鈍い人

留学中は、過度に失敗を恐れて萎縮するよりも、躓きながらも行動することが大切。アンケートのなかにも「しなかったこと」に対する後悔を失敗体験にあげる人が多くいました。ただし日本は他国に比べて安全な国だという認識は必要です。自身ではないものの、知人が強盗にあったという回答も見られました。危険に対するセンサーは日本にいるとき以上に働かせておきましょう。

「自分の話ではないのですが……友人が後ろから声をかけられ、道を聞かれたそうです。答えたあとで『じゃあね』と後ろを向いたら、いきなり殴られてハンドバックを盗られたとのこと。道を聞くのは、道端で怪しまれずに距離を詰めるテクニックだったんですね」

Photo: Getty Images   Realization & Text: Tomoko Hachiya

  • Adviser
    「女子Ryu」  編集長 若松千枝加さん
    女性向けの最新留学情報を掲載するウェブマガジン 「女子Ryu」。留学プラン掲載数は千以上。http://www.joshiryu.com

  • 留学で“得した”体験を提供してくれた人は……

    1.ビデオグラファー&ビデオエディター(30歳)。29歳から30歳の間に8カ月間アメリカのロサンゼルスに留学。留学前は海外情報を扱うことが必須の映像制作会社に勤めていたにもかかわらず、英語が喋れないのがコンプレックスだったが、留学で克服! 仕事の幅も広がった。

    2.会社員(29歳)。28歳の3週間のマルタ島留学。現地で交友関係を広げてマルタ大使とも知り合いに。そのコネクションを日本で勤務する会社の上司にも紹介できるほどになった。

    3.食品輸入商社勤務(29歳)。27〜28歳のときにフランスのリヨンに約1年間留学。語学学校終了後、有期雇用で働いていた現地企業の縁で現在日本で勤務する企業に就職。日常的にフランス語を使うポジションで学びを活かす。

    4.海外ブランドPR (41歳)。30歳から31歳の間に、アメリカ ニューヨークに10カ月留学。帰国してからは同じ仕事に従事しているが、留学前とは違い、日常的に本国とやりとりをするポジションへとステップアップしている。

    5.ビューティエディター(34歳)。 26歳から27歳までニューヨークに留学。留学前にやっていたモデルの仕事に違和感を持ち、キャリアを考え直すために留学を決意。現在は留学中に書いていたブログが認められ、エディターにキャリアチェンジ。

    6.クリエイティブエージェンシー勤務(32歳)。19歳(3カ月) 21歳(3カ月)でニューヨークに留学。大学時代にニューヨークのモデルエージェンシーとPRエージェンシーでインターンを経験。帰国後日本の大学を卒業し、新卒でニューヨークの広告会社に就職。現在勤続6年目。

    7.ITコンサルタント(48歳)。 27から29歳までアメリカに2年間留学。 留学前は、金融機関の総合職勤務だったのが、留学を経てアメリカの企業でコンサルタントにキャリアチェンジ。

    8.会社員(40歳)。 27歳のときにオーストラリア、アメリカに合計6カ月留学。 勤務していた企業からの補助金があったため、支出を抑えられた。現在のキャリアは留学前と変わらずだが、業務に必要な英語力をブラッシュアップできた。

    9.現在留学中(31歳)。2017年の夏からデンマークに留学し、現在はインターンとして現地企業で勤務。語学の習得とともに、仕事に関連するギャラリーをめぐったり街をすみずみまで歩き回ったり、積極的にカルチャーを吸収中。

    10.留学補佐(39歳)。24歳から25歳までオーストラリアにてワーキングホリデーで滞在。留学前は出版社に勤務し、オーストラリアでは飲食系のアルバイトを経験。その後現地で出会った人と結婚し出産。家族で各国を転々としたが、最近ニュージーランドで留学補佐の仕事を始める。

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