はじめに
2017年、荻野目ちゃんがリバイバル・ヒット!
荻野目洋子「ダンシング・ヒーロー(Eat You Up)」(※1) の再ブレイクや、昭和のOLをモチーフとした芸人の台頭、NHKの「のど自慢」で山口百恵(※2) を歌う女子高生がいたり、人気バラエティ番組「Youは何しに日本へ?」でアメリカ人音楽ファンが大貫妙子のレコードを探すために来日したというエピソードが話題となるなど、何かと注目を集めている“昭和歌謡”。このリバイバルの特徴は、リアルタイムのファンだけでなく、ミレ二アル世代が自分たちが生まれる前の昭和歌謡に興味を持っているという点。彼らにとって今、昭和歌謡のどこが魅力的なのでしょうか?
そこで今回、昭和歌謡に詳しいミレニアル世代を代表して、東京インディーシーンを牽引し、最近では中国や韓国といったアジア圏でも人気のシティポップバンド「ミツメ」のドラマーの須田洋次郎さん、そしてレコード店「ディスクユニオン」のスタッフとして働きながら、DJやライター、ZINE作りなど幅広い活動を見せる垣畑真由さんにお話を伺うことに。場所は、昭和歌謡をDJがレコードでかけてくれるミュージックバー「スポットライト新宿店」。現代新宿の昭和スポットで、スタッフ含めミレニアル世代だけで語った昭和歌謡の魅力・楽しみかたをぜひご覧ください。
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(※1)英国出身のアーティスト、アンジー・ゴールドの曲「Eat You Up」の1985年にリリースされたカバー曲で、荻野目洋子にとって7枚目のシングルで最大のヒット曲。2017年、『ダンシング・ヒーロー』を取り入れた女芸人・平野ノラのネタを元に、大阪府立登美丘高校のダンス部が『第10回日本高校ダンス部選手権』で準優勝したことがきっかけとなりSNSなどで動画が公開され、約30年ぶりに大きな話題に。
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(※2)歌手、女優。1972年オーディション番組「スター誕生!」で準優勝し、20社から指名を受けるものの、審査員の阿久悠から「歌手は諦めたほうが良い」と言われた。芸能界を目指したきっかけは、同い年で活躍していた森昌子への憧れ。圧倒的な才能とカリスマ性でヒット曲を連発し、国民的スターに上りつめたところで、突然の婚約発表と引退宣言。引退後は一貫して芸能界とは距離を置いており、メディア出演は原則しない。
Photo: Nobuki Kawaharazaki Interview & Text: Kenta Terunuma Special Thanks: Spotlight Shinjuku
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須田洋次郎/1987年生まれ。2009年、東京にて結成した4人組のバンド「ミツメ」のドラムを担当。オーソドックスなバンド編成ながら、各々が自身のパートにとらわれずに自由な楽曲を発表。そのときの気分でいろいろなことにチャレンジすることがバンドのモットー。最新曲は「エスパー」。最近は国内のみならず、中国や台湾、韓国、ロサンゼルスなど海外でもツアーを開催し、「WWMM」と題した自主イベントも企画。DJや野球観戦、お菓子作りなど趣味も多彩。
Instagram: @yoyooo_sd
Twitter: @yojirooo -
MAYU KAKIHATA(垣畑真由)/1995年生まれ。レコードショップ、「ディスクユニオン」で働きながらクリエイティブ活動・DJなど趣味を最大限に楽しんでいる22歳。高校生の頃に「ディスクユニオン」で働き始め、そこで培った音楽愛を活かし夏には自らマガジンを出版予定。
Instagram: @kakihatamayu -
ミツメ 最新シングル「エスパー」
mitsume
7インチアナログ盤 ¥1,500
CD ¥1,000
http://mitsume.me/esper/