H：私は手帳に、これからやりたいことを勝手に書き込んでるんです。何も決まってない段階で、誰に会うとか、何をするとか、時期も適当に。たとえばある日は「150人規模のイベントをやって500人のキャンセル待ちが出る」と書いてあったんです。そうしたら実際にイベントが決まって、3分で100人の枠が埋まって900人のキャンセル待ちが出たんですよ。
 
S：イベントで人が来ないことがあるので、私も書いておけばよかったです……。
 
H： そういう楽しいことって書くと幸せになるし、脳がそう設定されるのかもしれません。たとえば奥さんが妊娠した男性が、それまではまったく目に入らなかったのに街中で妊婦さんばかり見かけるようになったと言っていたんですけど、それと同じことだと思います。同じ世界を見ているんだけど、意識しているから対象が目に入るようになる。
 
―「こんな人と出会いたい！」と書けば、理想の相手が引き寄せられたりするんでしょうか。
 
H：ネットの検索と似ていて、検索ワードを追加していくとヒット数がどんどん絞られますよね。以前、見るからに“美女と野獣”のカップルに出会ったことがあって、失礼ながら男性に聞いてみたんです。そうしたらその人は、「こんな女性がいい」という条件を細かく書き出していたらしいんですね。そうしているうちに、ある地名が思い浮かんで、その場所に行ってバーで飲んでいたら、隣に座っていたのが彼女だったらしいんです。自分で書いて、アンテナを張っていたら、本当に相手が現れた。
 
―そんなことあるんですね！　理想の相手に出会えたとして、だけど相手にも好きになってもらわないと恋愛は成立しないですよね。
 
S：出会った時点で宇宙に引っかかってるから、宇宙がプロデュースしてくれた相手ということなのかもしれません。
 
H：条件にあてはまる人だったらたくさんいます。実際に出会ったことが重要なんですね。
 
―逆に、ネガティブな引き寄せといいますか、「ダメ男ばかり寄ってくる」みたいなのはどうなんでしょう。
 
H：そういうタイプの女性は、すごくしっかりした人なんじゃないでしょうか。
 
S：私の知人で、すごくしっかり者でお店をやっている女性がいるんですけど、実はかわいがっていた従業員の男性に店の物を盗まれていた、という話がありました。
 
H：しっかり者の人って、「こうした自分でないと愛されない」と思ってがんばっている人が多いと思うんです。そうすると、それにぴったり合うピースが向こうからやってくる。つまり、がんばらない人を引き寄せるんです。でも、「こうしないと愛されない」っていう幻想を抱いているだけで、実際はそうじゃないんです。日本の女性には「これだけすれば愛される」と思ってる人も多いですよね。
 
S：手料理を作る、とかですよね。
 
H：もちろん自分がやりたくてそれが楽しいならいいんです。やりたくないのに苦しみながらやってると、苦しみが相手にも伝わるんですよね。