いよいよ週明け開催! グラミー賞2016で注目すべきトピックスを総まとめ
現地時間2月15日(月)の夜に授賞式が開催される、第58回グラミー賞。最多ノミネートのケンドリック・ラマーをはじめメッセージ性の強いアーティストが揃うなか、豪華なパフォーマンスも続々と発表され、ショーとしても楽しめる内容になりそう。そこで、ノミニーの解説から受賞予測、はたまた番組としての「グラミー」のあり方まで、音楽ジャーナリストの伊藤なつみさんが力説! これを読めば授賞式がおもしろくなること間違いなし。
主要部門に男性アーティストが多いなか、孤軍奮闘するテイラー
ここ数年アデルやファン.、ダフト・パンクやサム・スミスといった、チャート旋風を起こした新人やユニットが主要部門受賞などで話題を独占して来たのに比べ、今年はちょっと地味な傾向。とはいえ、年間最優秀レコード賞をはじめバラエティに富んだ顔ぶれで、ジャンルを超えたバランス感覚の良さを感じさせる。
ザ・ヴァンガードを率いるディアンジェロは、15年ぶりの新作リリースに加え、昨年はデビューから20年の歳月を経た初来日公演で、日本でも話題になったアーティスト。プリンスやマーヴィン・ゲイ、カーティス・メイフィールドらと比較されるほどのカリスマ性の高いアーティストだ。ベラ・ハディットの恋人としてすっかりおなじみのザ・ウィークエンドはエチオピア系カナダ人。R&Bにダブステップなどミックスしたセンスの良さが評価され、アリアナ・グランデの「ラヴ・ミー・ハーダー feat.ザ・ウィークエンド」や、映画『フィフティ・シェイズ・オブ・グレイ』に「アーンド・イット」などの曲が起用され話題になった。
マーク・ロンソンやエド・シーランは日本でもお馴染みだが、優等生好きなグラミー賞では、クリス・ステープルトンやリトル・ビッグ・タウンなど、カントリー勢の存在も欠かせない。アラバマ・シェイクスはアメリカのアラバマ州出身のロックバンドとして着実な人気を誇っている。ウィズ・カリファfeat.チャーリー・プースの「シー・ユー・アゲイン」は、映画『ワイルド・スピード SKY MISSION』の挿入歌として大ヒットした。男女混成グループのリトル・ビッグ・タウンを除き、女性アーティストとして孤軍奮闘のテイラー・スウィフトはカントリー色を払拭して気合いの入ったポップアルバム『1989』を完成。今回どのくらい獲得できるかが注目される。
Text: Natsumi Itoh
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【グラミー賞2016 主要4部門ノミネート一覧】
●年間最優秀レコード候補
ディアンジェロ・アンド・ザ・ヴァンガード 「Really Love」
マーク・ロンソンft. ブルーノ・マーズ「Uptown Funk」
エド・シーラン「Thinking Out Loud」
テイラー・スウィフト「Blank Space」
ザ・ウィークエンド「Can’t Feel My Face」
●年間最優秀アルバム候補
アラバマ・シェイクス『Sound & Color』
ケンドリック・ラマー『To Pimp a Butterfly』
クリス・ステープルトン『Traveller』
テイラー・スウィフト『1989』
ザ・ウィークエンド『Beauty Behind the Madness』
●年間最優秀楽曲候補
ケンドリック・ラマー「Alright」
テイラー・スウィフト「Blank Space」
リトル・ビッグ・タウン「Girl Crush」
ウィズ・カリファ ft. チャーリー・プース「See You Again」
エド・シーラン「Thinking Out Loud」
●最優秀新人賞候補
コートニー・バーネット
ジェイムス・ベイ
サム・ハント
トリー・ケリー
メーガン・トレイナー
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