いよいよ週明け開催! グラミー賞2016で注目すべきトピックスを総まとめ
現地時間2月15日(月)の夜に授賞式が開催される、第58回グラミー賞。最多ノミネートのケンドリック・ラマーをはじめメッセージ性の強いアーティストが揃うなか、豪華なパフォーマンスも続々と発表され、ショーとしても楽しめる内容になりそう。そこで、ノミニーの解説から受賞予測、はたまた番組としての「グラミー」のあり方まで、音楽ジャーナリストの伊藤なつみさんが力説! これを読めば授賞式がおもしろくなること間違いなし。
最多ノミネートのケンドリック・ラマーに注目
今回のグラミー賞の目玉は9部門11ノミネートされたケンドリック・ラマー。黒人の若者のニュー・リーダー的存在である彼は、いつもメッセージ性の強い作品を発表していて、最新アルバム『To Pimp a Butterfly』(“地を這う幼虫から美しき蝶へ”という意味)のアルバムジャケットもホワイトハウスの前に札束やアルコールの瓶を抱えたゲットーの黒人が群がっているように、人種問題や社会問題などに言及。また父親がジャズ・ミュージシャンであるため音楽的素養も素晴らしく、ヒップホップはもちろん、ジャズやブルースなども総括するような濃い作品に仕上げている。
2年前には7部門にノミネートされたものの1つも受賞できず、今回は「全部受賞するつもりだ!」と強気の発言。当然パフォーマンスでの出演が決まっていて、どんなメッセージを伝えるのか注目が集まっている。というのも、2年前はカリフォルニア州の同性婚の合法化に合わせて、マックルモア&ライアン・ルイスが「SOME LOVE」のパフォーマンス中に34組のカップルが指輪の交換を行ない、クイーン・ラティファやマドンナもサポートしたこともあって、大変話題になり、昨年もファレルがパフォーマンスの中で黒人の少年が白人の警官に射殺されたことをイメージさせるような動きを見せているため。全米はもちろん、世界中の人が視聴している番組だけに、メッセージを発する場としてアーティスト側の意識も高いからだ。
Text: Natsumi Itoh
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【グラミー賞2016 主要4部門ノミネート一覧】
●年間最優秀レコード候補
ディアンジェロ・アンド・ザ・ヴァンガード 「Really Love」
マーク・ロンソンft. ブルーノ・マーズ「Uptown Funk」
エド・シーラン「Thinking Out Loud」
テイラー・スウィフト「Blank Space」
ザ・ウィークエンド「Can’t Feel My Face」
●年間最優秀アルバム候補
アラバマ・シェイクス『Sound & Color』
ケンドリック・ラマー『To Pimp a Butterfly』
クリス・ステープルトン『Traveller』
テイラー・スウィフト『1989』
ザ・ウィークエンド『Beauty Behind the Madness』
●年間最優秀楽曲候補
ケンドリック・ラマー「Alright」
テイラー・スウィフト「Blank Space」
リトル・ビッグ・タウン「Girl Crush」
ウィズ・カリファ ft. チャーリー・プース「See You Again」
エド・シーラン「Thinking Out Loud」
●最優秀新人賞候補
コートニー・バーネット
ジェイムス・ベイ
サム・ハント
トリー・ケリー
メーガン・トレイナー
★WOWOWにて日本時間2016年2月16日(火)9:00より独占生放送!
http://www.wowow.co.jp/music/grammy/