“記録”することで自信を取り戻す
謙虚は美徳、のカルチャーである我が国で、上司にひどく叱責された場合、多くの人が『自分が一番いけないんだ』と、捉えてしまいがち。ましてやクラッシャー上司からの叱責なら、なおさらだ。その言葉通りのままに受け止めるのではなくて、一度言葉を吟味してみることが大切。そこで、上司から言われたことをノートに書くことをお勧めしたい。
まずは一冊のノートを用意。左のページに上司に言われた言葉そのものを書き、右のページにはそれに対する自らの反論を記入していく。ここで最も大切なのが反論を記入する際、自己正当化しているんじゃないか? なんて一切考えないこと。ノートでは自己正当化という捉え方ではなく、自己肯定感を育む時間にしたいのだ。
ミスをしてしまったけれど、出来ていた部分もあるはず。しかし、上司からの必要以上の激しい言葉により出来なかった部分を必要以上に拡大解釈し、自分を責め始めてしまう……これはとっても良くない流れ。そうならない為にも、右側のページは少し時間をおいてから書くのをお勧めしたい。
Text:Akiko Uehara Photo : Aflo
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ADVISER
青山初音/セラピスト
日本において博物館学芸室、大学研究室、外資金融勤務後、渡英。英国立ハートフォードシャー大学大学院アートセラピー修士号取得。ケンブリッジ大学アデンブルックス病院精神科病棟、フルボーン病院、プリンセス・オブ・ウェールズ病院にてアートセラピストとして、個人・グループセッションを担当する。ロンドンの特別支援学校にて様々な障碍をもつ子供たちとのセラピー経験を積む。日本帰国後は中東、アメリカ、ロシア、中国、東南アジア各国の厳しい現場で働く海外駐在員に現地でのアセスメント・カウンセリング、企業のメンタルヘルスコンサルテーション、及び病院での心理検査等を担当している。
https://www.heartc.com/counselors/counselor-list/list-03.html