「ニュー・ノルディック・キュイジーヌ」の魅力
2.組み合わせの妙
はっとする、新しい素材の組み合わせを体験できるから
ニュー・ノルディック・キュイジーヌの魅力は、もちろんビジュアルだけにあらず。寒さの厳しい土地の限られた食材で、新しい味への探求を怠らないシェフたちは、ごく身近な素材で“初めての味”を生み出す天才だ。ミシュランで星を獲得したレストランのなかで唯一、オーガニックの認証を受けている「レレ」の前菜は、その好例。基本の主材料は、なんとサーモンとマッシュルームのみ。新鮮なサーモンに、ローストチキンを焼いたときの脂を少々まとわせ、真空パック状態にしてお湯のなかで低温調理(スービーと呼ばれる調理法)し、そこにカリカリに焼き上げた鶏の皮のクランブルで食感を加え、シャキシャキした歯ごたえの生のマッシュルームを千切りにしてのせた一品。やわらかなサーモンに鶏の旨みと食感が加わって、これが絶品! シェフのクリスチアン・プリージによる、シンプルにして計算尽くされた料理を体験できる。
Relæ
Jægersborggade 41, 2200 København N
tel/+45.36.96.66.09
営業時間/17:30~21:30 ランチ 土曜12:00~13:30
定休日/日・月・火曜
http://www.restaurant-relae.dk/
photo : Yuki Sugiura