ミシェル・オバマが、ファッションで本当に伝えたかったメッセージとは?
2017/01/19(木)
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2015年09月25日、中国のファーストレディ、彭 麗媛とミシェル・オバマ。

ファッションが国と国とをつなぐ架け橋になること

フィリップ・リム(ファッションデザイナー)

「ミシェル・オバマの衣装を手掛けられたことは、僕のデザイナー、そしてアメリカ人としての人生のなかで最も誇り高い出来事のひとつ。僕の両親は移民としてこの国に来たけれど、本当に多くのものを犠牲にしてまで、アメリカ人として自由に夢を追うことができる権利を僕に与えてくれた。オバマ夫人が僕のデザインした洋服を着るたびにそのことを思い出し、きっと両親は自分たちの苦労がこんな素晴らしい未来に繋がるとは夢にも思わなかっただろうと思うよ。自分でも信じられないくらいだからね。オバマ夫人には心の底から感謝しているんだ。
 
僕らのブランドは、モダンでグローバルな人を念頭に置きながらデザインしているけれど、オバマ夫人はそんな人物像に最も当てはまる、ブランドはもちろん、アメリカにとってのアンバサダーだと思う。彼女は上品で、モダンで、思いやりがあり、だれをも受け入れる姿勢を示しているからね。それは、彼女が母親でもあり、娘でもあり、妹でもあり、妻でもあることから来ているからじゃないかと思うよ。苦労をまったく感じさせない気品あふれる振る舞いで、ファーストレディの任務を見事に務め上げた。僕らのブランドにとっても、どんなに小さな繋がりであっても、何らかの形で彼女と関われたことは一生の宝物だよ。
 
僕が最も大切にしている思い出は、2015年9月にホワイトハウスで開かれた中国の国家主席夫妻の歓迎セレモニーさ。それに、オバマ夫人が『3.1 フィリップ リム』の特注ドレスを着て出席してくれた。ちょうどブランドの10周年記念を祝っていたから、さらにいっそう特別な感じがしたのを覚えているよ。僕にとって、信じられないほどの出来事だったね。さっき言ったように僕の両親はアメリカに移民として来て、僕はアメリカと中国のふたつの文化の間で育った。だから、その両方の国を代表したふたつの家族が、目の前で交流をしている光景を見るのはとても感慨深いものだったよ。歓迎セレモニーが行われた日の夜、光栄にもホワイトハウスで開かれた公式晩餐会に招かれた。それは今までにない体験だったよ。晩餐会の途中、肩をたたかれて舞踊室の外の一室に案内されたと思ったら、そこになんと大統領とファーストレデイがいて、午前中にオバマ夫人が着ていた衣装を提供したことにお礼を言われ、驚きと緊張でうまく喋れなかったね!」

フィリップ・リム(Phillip Lim)

Interview & Text: Leah Chernikoff, Nikki Ogunnaike  Translation: Rendezvous Photo: GETTY IMAGES

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