王室の人間と結婚するからといって、女王や王、あるいはプリンセスになれるわけではない
イギリス女王と結婚した場合、その人間は「king consort(=国王の配偶者としての王)」として知られるようになるが、それは王になったというわけではない。エリザベス女王の場合を例にとると、フィリップ殿下はギリシャ人のため、王の称号を有することはできない。彼はヴィクトリア女王の夫でドイツ人だったアルバート殿下同様、”フィリップ殿下”となっている。イギリス王が結婚した場合は、その妻はプリンセスではなく、「queen consort(=国王の配偶者としての王妃)」と呼ばれる。もしウィリアム王子が王になったら、キャサリン妃は「queen consort」の称号を得られることになる。もし、ミーガン・マークルが近い将来に本当にハリー王子と結婚することになったら、キャサリン妃同様、マークルも公爵夫人になるはずだ。このルールが敷かれてから一度だけ例外が起きたのがウィリアム3世とメアリー2世の時代だ。2人は夫婦として1689年から、メアリーが逝去する1694年まで共同統治者として王位の座についていた。
Translation & Text: Naoko Ogata Photo: Getty Images