孤高の芸術家の素顔を5つのエピソードでひも解く⑤
5.終わらない創作! 「試しては壊し」の繰り返し
生来の芸術家で、自分の作品を時代のなかで相対的に見る客観性をもっていたジャコメッティは、まさに20世紀を代表するアーティスト。見えるものをより深く見つめ、見たままに作品に表現しようとするあまり、いったん作った作品を壊すことにも躊躇がなかったよう。「彫刻も絵もよく壊していました。『試みること、それがすべてだ』という名言を残していますが、彼にとっては完璧な何かを作ることが目標ではなく、そのプロセスに意味があったのだと思います」。目の前のものを先入観や固定観念なしに見つめ、探求し続けることが、ジャコメッティの芸術だったのだ。
Text: MAYUMI YAWATAYA Illustration: NAMEKO SHINSAN
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「ジャコメッティ展」
6月14日~9月4日
㊡火10:00~18:00(金・土~20:00)
国立新美術館 企画展示室1E
一般¥1,600ほか
※10月14日~12月24日、
豊田市美術館へ巡回。
お問い合わせ/
Tel.03-5777-8600(ハローダイヤル)
www.tbs.co.jp/giacometti2017/
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