孤高の芸術家の素顔を5つのエピソードでひも解く④
4.創作拠点は、愛した故郷スタンパと芸術花開くパリ
芸術一家に生まれたジャコメッティは、物を所有することに執着しない自由な魂のボヘミアンだった。40年住んだパリのアパルトマンは、23平米のアトリエと居間兼寝室の小さな部屋という質素なもの。1948年にニューヨークのピエール・マティス画廊の展示で大きく注目されるようになった後も、質素な生活は変えなかった。「彼が育ったスタンパはアルプスに囲まれた閉ざされた村ですが、父親のアトリエには世界中の美術の本があり、10歳の頃には浮世絵を模写していたなど、芸術的にはとても開かれた視野を培っていました。スタンパには毎年帰っていたようです」
Text: MAYUMI YAWATAYA Illustration: NAMEKO SHINSAN
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「ジャコメッティ展」
6月14日~9月4日
㊡火10:00~18:00(金・土~20:00)
国立新美術館 企画展示室1E
一般¥1,600ほか
※10月14日~12月24日、
豊田市美術館へ巡回。
お問い合わせ/
Tel.03-5777-8600(ハローダイヤル)
www.tbs.co.jp/giacometti2017/
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