男の人生を翻弄するファム・ファタル
ブリジット・バルドー
実生活では夫婦であったゴダールとカリーナだが、結婚後の苦悩をテーマにしたゴダールの『軽蔑』 ('63年)でヒロインを演じたのはブリジット・バルドーだった。古典的お色気スターと実験的手法の作家という異色の組み合わせはバルドー自身も意外だったらしいが、このときの彼女は色っぽいだけでなくたいへんあか抜けていて、わたしのBB観をすっかり変えた。猛禽類のような目つきを強調するメイクもすてきだ。
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『軽蔑』('63)
脚本家の夫(ミシェル・ピコリ)と美しい女優の妻(BB)。熱く愛を交わした翌日には女は豹変し、夫への軽蔑をあらわにする。ゴダールが描き出す、真実の愛の姿。
文・選 aggiiiiiii(ジン『KAZAK』編集、発行人)
Photo: AFLO、GETTY IMAGES
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aggiiiiiii
アギージン『KAZAK』編集、発行人。写真家コリーヌ・デイのファンジンや、ソフィア・コッポラ監督作『ブリングリング』のオフィシャルファンジン、「わたしたち世代のフェミニズム」などをテーマに発行している。http://kazakmagazine.blogspot.jp/ -
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