人生の質を高めたいと思ったら、集中と選択は欠かせません。ご縁があったという理由だけで、いつかのために、なにかのときのために…と、すべからくキープし続けることは、今この瞬間を台無しにしてしまう恐れがあります。それが情報であれ、物質的なモノであれ、全てをとっておくなら、いざという時に本当に必要なモノにたどり着きにくくなります。これは、部屋にあるモノが、２軍３軍ならまだしも、５軍６軍のものまで管理しようとするのに似ています。もっとも活躍するべき、ベストの１軍の管理が甘くなり、その活躍機会が減るのに似ています。過去に必要だった情報が、今後も確実に役立つ（実際に連絡先を必要とするか、その人の名前を連絡先リストに見ると気分が良くなるなど）ならとっておいたらよいでしょうが、そのことで、今ここに集中できず、今が損なわれていくなら、それは処分するが吉です。この時代、消してしまった相手に連絡が必要になったとしても、ネット検索から前職場に連絡したり、知人を何人かたどったりすれば、その日のうちに連絡が取れるでしょう。私たちは、不要な過去の情報を反芻することに大半の時間を費やすことで、健康を損なってしまっています。過去をスッキリ整理して、清々しく今から未来にエネルギーを投入するためにも、前職の不要な人たちの連絡先を消去するのは良いイニシエーションになるでしょう。この心理的な清々しさこそ、もっとも価値あるものです。