Pakruojis Manor House
昔のままのスタイルで造るビールって?
古き良きリトアニアのライフスタイルを体験できる施設、Pakruojis Manor House(パクルオジス・マノア・ハウス)に、昔ながらの方法でビールを造っている人がいると聞いて訪ねてみると……いかにもビールが似合いそうな、おとぎ話から出てきたようなアコーデオン弾きが出迎えてくれた。「ようこそ、我がブルワリーへ!」
洞窟のような部屋の中に入ると、古い道具や壺がずらり。
ここでは今でも、昔ながらの方法でビールを作っている。リトアニアの伝統的なビールは、ライ麦、小麦、麦、大麦で造る白ビールなのだとか。「田舎の村では、病気にかかった人に水ではなくビールを飲ませていたといわれています」と、アコーデオンを引いていたライビスさん。妻のアウシュラさんと一緒に、伝統的なレシピを守ってビール造りを行い、訪れた人に振舞っている。
テイスティングをお願いすると、これまたクラシックなかまどで作ったおつまみを出してくれた。左は茹でたそらまめとケプタ・ドゥオナ(黒パンを揚げたもの)、右はブルヴュ・ブリーナイ(ポテトパンケーキ)。「リトアニアでは、黒パンが主食、そしてじゃがいももよく食べます。ビールにはぴったりですよ」とアウシュラさん。
「ビールを造るにはテクニックも必要だけれど、大切なのは心。水や麦といった自然の恵みをいただいて人の体に入るものを造るわけですから、飲む人がおいしく味わって、幸せで健康でいてくれるようにと。それは昔も今も同じです」
●ケプタ・ドゥオナのレシピはこちら
●ブルヴュ・ブリーナイの作り方はこちら
photos : Yukako Hiramatsu cooperation : Republic of Lithuania State Department of Tourism special thanks : Asami Kuchio
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※1ユーロ=約122円(2017年1月現在)