夢のデュアルライフ実現のため知っておきたい17のこと
2016/10/19(水)
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都心のマンションのリビング。東京にいるときは友人やスタッフを招くことも。長期不在時はAirbnbで貸している。

【実例】 齊山陽子さんのTOKYO×LAデュアルライフの実態とは?

広告業界でプロデューサーや空間演出などを経験したのち、現在はファッションブランドのPRを手掛けるifca showroom代表のおなじみ齊山陽子さん。東京とロサンゼルスでデュアルライフを実践している齊山さんに、そのきっかけや暮らしぶり、ワークスタイルについてインタビュー!

Q.デュアルライフはいつから?きっかけは?

1年ほど前からです。日本で知り合ったアメリカ人のパートナーが就職のため帰国するタイミングで、一緒にアメリカへ。ロサンゼルスの中心部から北へ約15kmに位置するグレンデールという自然豊かな街と賑やかな東京を年5、6回のペースで行き来しています。

Q.東京とLA、それぞれどんなお住まいなのでしょう?

東京では都心の購入済みマンションに、LAでは彼の実家の敷地内にあるゲストハウスを改装して暮らしています。東京では単身ですが、LAでは彼の家族と住んでいます。完全に対照的ですね。

LAにて齊山陽子さん。

Q.LAにいるときもお仕事を?

LAにいても、クライアントの動きをちゃんと把握しておきたいのと、私でないとできない仕事もあったりするので、仕事はしています。でも、東京にいるときより時間数はぐっと凝縮して、一日4~5時間くらいです。

Q.東京とLAでの暮らし、どう違いますか?

東京では目一杯仕事の予定を詰め込んで都会的な暮らし方ですが、LAでは自然や暮らしの豊かさを満喫しています。広い庭があるので、太陽の下でバーベキューをしたり、本を読んだり……。仕事をまったくしないわけにはいかないのですが、すごくのんびりした時間を過ごしています。ミュージアムにもよく行きますし、自分で絵や文字を描いて作品を作ったり、クリエーションの時間も大切にしています。

Q.困ったことや苦労したことは?

LAの暮らしや環境は驚くほど自分にフィットしたので、大変と思うことはありませんでしたね。アメリカは車がないと移動が不便というイメージですが、運転免許がない私でも大丈夫。最近ではUberが発展していて不便はありません。あとは自転車で出掛けたり。あちらでは“バンライフ”という自家用車でプチキャンプを楽しむ習慣があるので、犬を連れて浜辺で朝日や夕日を眺めたり、東京ではなかなかできない生活を思いっきり楽しんでいます。

LAの自宅は、ほとんどDIYで改装したもの。自分たちの暮らしにフィットするよう加工したり工夫することが、発想の転換にもなるそう。

Q.気持ちの変化や気づきはありますか?

日本にいるとどうしても完璧でいなきゃと思ってしまい、神経を使い過ぎて疲れてしまうことも。LAではあれもできないこれもできない、英語もうまく通じない、ということも。“できないことがある自分”を素直に受け入れて、人に頼れるようになりました。1カ所にいるとどうしても見えなくなってしまうことがあるけれど、別の場所に身を置くことで、本当にやりたいことや豊かさみたいなものが自然と見えてくることにも気づきました。

Q.デュアルライフを続けるうえで、大切だと思うことは?

今の生活を支えてくれている周りのみんなに感謝すること。そして自分ができることは何か、やりたいことは何かを見極めること。自分が存在しない時間が出てくるので、感謝できない人は難しいと思います。相手に対する尊敬や、一緒に時間を共有してくれる人への感謝は大切にしていきたいです。離れているぶん、彼も私が戻ると温かく迎えてくれます。「これ好きそうだから買っておこう!」とか、相手のことを考える時間が増えました。

Q.これからデュアルライフを始めたい人へ、アドバイスを。

旅行も小さなデュアルライフ。私は海外旅行が好きで学生時代や社会人になってからも、いろいろな国をひとり旅していました。どの国でも1カ月くらい滞在し、ほとんどがホームステイ。現地の人と絡むことで、その土地のことが分かるし、よい経験ばかり。海外の人とコミュニケーションをとるなかで、常識にとらわれず物事の奥行を見ることも学んだように思います。今はAirbnbなども盛んなので、住みたい街の住みたい家に泊まることもできます。自分の気持ちの変化を感じたり、自分を見つめ直したり、自分にとって大切なことは何かを確認するためにも、まずは旅に出ることをおすすめします。

Photo : Getty Images Text:Takano Hitomi(P6)

  • デュアルライフ実践TIPSにお答えいただいたのは、こちらのみなさん(敬称略)

    MINAメイクアップアーティスト。2001年渡英。ロンドン、パリ、ミラノコレクションで経験を積み、2005年帰国。広告やファッション誌で幅広く活躍する傍ら、化粧品ブランドのアドバイザーや美とライフスタイルにまつわる執筆活動も。 2016年カナダのバンクーバーと都内を行き来するデュアルライフをスタート。

    佐伯 仁/現代デザイン家具・小物のディストリビューションおよびライフスタイル提案を行う「トリコインターナショナル(Trico International)」を主宰。デザイン事務所「トリコデザイン研究所(Trico Design Love!)」アートディレクター。デザインコレクティブ「エアコンディションド(Airconditioned)」デザイナー。豊かな自然と先端文化、これらをごく普通の日常として享受するため行き着いた2拠点居住。都内湾岸エリアと関東地方の人里離れた山中に1歳と5歳の子どもと妻の4人暮らし。

    友枝康二郎/移住応援ネットワーク「モリッシュカントリー」代表。ライフスタイルアドバイザー。1958年熊本県生まれ。桑沢デザイン研究所卒業後、株式会社HONY入社。20歳で八ヶ岳に惚れ込み、2011年の東日本大震災を機に完全移住を果たす。原村観光連盟副会長、原村地域創生検討委員会副委員長(2016年現在)。日本グラフィックデザイナー協会会員。近著に『週末移住からはじめよう 田舎に小さな家を持つ2拠点ライフ』(草思社刊)。ブログ「八ヶ岳田舎暮し 移住のススメ MORISH COUNTRY 原村」も更新中。

    最後に実例を披露いただいた斉山さんのプロフィールはこちら。

    斉山陽子/Ifca showroom代表。ファッションコンサルタント、プロデューサー。海外ブランドの国内でのライフスタイル的な打ち出しや販売戦略、PRやプロモーション、空間演出等幅広く手掛ける。興味分野はファッション、カフェ、スポーツ、インテリア、オーガニック等。最近は“Calfornia weekend Van life”にハマり中。LA⇔Tokyoのデュアルライフはインスタグラムでも公開中(YOKO_DEL_SOL)。

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