匂い立つ美貌で長らくハリウッドに君臨
エリザベス・テイラー
'50年代から'60年代にかけて、エリザベス・テイラーと言ったら美人の代名詞のようだった。何しろクレオパトラ役を演じたほどだから('63年) 。生来の美貌は『若草物語』 ('49年)での美少女ぶりで確認できる。中年以降は肥満との闘いだったが。
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『雨の朝巴里に死す』('54)
終戦の日、パリで劇的に出会って恋に落ちた従軍記者のチャールズ(ヴァン・ジョンソン)とヘレン(テイラー)。子どもにも恵まれるが、ふたりの生活はすれ違っていく。情熱的で奔放なヘレンが、テイラー本人に重なる。
文・選:中野 翠(コラムニスト)
Photo: AFLO、GETTY IMAGES
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中野 翠
コラムニスト、エッセイスト。『サンデー毎日』に1985年から続く人気コラムをもつほか、映画評論では『週刊文春』のシネマチャートでもおなじみ。近著に、学生運動まっさかりの'60年代の青春を回想した『あのころ、早稲田で』(文藝春秋刊)がある。 -
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