POP & HAPPENINGS
大衆的なモチーフと美術館を抜け出した自由な表現
時代を先駆けたヴィジョンで世界を席巻
オノ・ヨーコ(1933-)
サラ・ローレンス大学で音楽と詩を学び、前衛音楽のジョン・ケージやフルクサスのジョージ・マチューナスとの交流のなかから、独自のインストラクション・アートを展開。我が身を晒す《カットピース》のパフォーマンスや、自宅アパートで披露された《青い部屋のイベント》など、ボディアートやコンセプチュアルアートの先駆との声も。
度肝をぬく企画で世間を騒がせハプニングの立役者
クレス・オルデンバーグ(1929-)
洗濯バサミやソフトクリームなど、ポップなイメージを拡大した巨大彫刻で知られるオルデンバーグ。無名時代はもっぱらハプニングの頭領として活躍し、《店舗の日々》《共同墓地》(共に1962)といったバーレスクな出し物を披露。強烈な照明のなか、白塗りに銀粉飛び交う派手な立ち回り。キャストも観客も作家たちという仲間意識を盛り上げた。
漫画のひとコマを精緻に再現した究極の20世紀絵画
ロイ・リキテンスタイン(1923-1997)
「オリジナルの漫画とロイの描いた絵を比べてみると、最小限の筆づかいでイメージに驚くべき変化が起こっている」と、ベテラン画商レオ・カステリを感嘆させたリキテンスタインの手法とは、印刷インクの網点を精密に拡大したもの。濃い輪郭線と三原色のベタ塗りによる強烈クリアなイメージは、絵画ばかりかメタル彫刻にも応用された。
Text:MANAMI FUJIMORI
Photo:©Burt Glinn / Magnum Photos/AFLO、GETTY IMAGES(Roy Richtenstein、Dan Flasvin、Walter De Maria)、AFLO(Three Flags,Jasper Johns )
-
『エル・ジャポン』9月号をチェック!
今月号はNY大特集! チェックしておくべきアートやカルチャー、グルメなど今いちばん知りたいNYの最旬情報をぎゅっと凝縮してお届け。秋冬シーズンのショッピングに役立てたい“欲しい!着たい!秋のトレンド図鑑”、“着まわし31days”、G-DRAGONが本名クォン・ジヨンとして登場した単独インタビューに、秋の最新メイク事情までボリューム満点にお届け。1冊まるごと2017秋冬の新作バッグ&シューズを特集した別冊付録も必見!