ベテラン女優がWノミネート!
『8月の家族たち』
また、18回目のアカデミー賞ノミネートという快挙を成し遂げたのが、『8月の家族たち』に主演しているメリル・ストリープだ。
『8月の家族たち』は、ピュリッツアー賞とトニー賞を受賞しているトレイシー・レッツの戯曲を映画化したもの。父の失踪により、母バイオレットの元に子供たちが集まった一日を描いた群像劇。病気のため薬漬けになった毒舌家のバイオレットを演じたストリープ。毎回ノミネートされるために「彼女にはもう賞はいらないんじゃないか」という声が聞こえるが、今回もその“怪演”ぶりをみれば、これでノミネートさせずにはおけないと思うこと必至だ。ユアン・マクレガー、ベネディクト・カンバーバッチ、クリス・クーパー、アビゲイル・ブレスリンなど豪華俳優が脇を固めるが、なかでも長女役のジュリア・ロバーツは久々に見せ場のある演技で、助演女優賞にもノミネートされている。
助演女優賞は、『世界でひとつのプレイブック』で主演女優賞をすでに獲得していて、今回でアカデミー賞に3度目のノミネートとなる恐るべし23歳、ジェニファー・ローレンスや『それでも夜は明ける』の新鋭ルピタ・ニョンゴなどもいるので、受賞は難しそうだが、大物たちのアンサンブル劇はやはり見応えがある。
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『8月の家族たち』
監督/ジョン・ウェルズ
出演/メリル・ストリープ、ジュリア・ロバーツ、ユアン・マクレガー
配給/アスミック・エース
公式サイト/http://august.asmik-ace.co.jp
2014年4月18日(金)~、TOHOシネマズ シャンテほか全国公開
text : Atsuko Tatsuta