2014/1/24(金)
ケイト・ブランシェットの“転落する女”ぶりが秀逸
『ブルージャスミン』
主演女優賞部門では、今年は、ウディ・アレンの『ブルージャスミン』でタイトルロールを演じたケイト・ブランシェットの独壇場だ。
その美貌によりワーキングクラスの生活から人も羨むNYのブルジョワ層のセレブ妻となったジャスミンは、夫の失脚によって財産も失い、サンフランシスコの妹のアパートに転がり込むが、贅沢な生活を忘れきれず……。
失望のなかで精神を病んでいく主人公は、まるで『欲望という名の電車』のブランチを彷彿とさせる。ケイト・ブランシェットを想定して書いたというウディ・アレンの脚本はオリジナル脚本賞にもノミネートされている。
ちなみに、主演女優賞候補には、ほとんど宙吊りのまま90分間でずっぱりという身体を張った演技で評価された『ゼロ・グラビティ』のサンドラ・ブロック、『あなたを抱きしめる日まで』で10代で産み、不本意ながら里子に出した息子を探す母親を演じた英国のベテラン女優ジュディ・デンチなども有力候補に。
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『ブルージャスミン』
監督/ウディ・アレン
出演/ケイト・ブランシェット、アレック・ボールドウィン
配給/ロングライド
2014年5月10日(土)~、新宿ピカデリー、Bunkamuraル・シネマ、シネスイッチ銀座ほか全国公開
text : Atsuko Tatsuta