マリネットの誕生
「プチバトー」の創意あふれる広告を象徴するのが、1924年にイラストレーターのベアトリス・マレが生み出したマスコットキャラクター、“マリネット”。髪を三カ所で束ねた、陽気でぽっちゃりとしたこの女の子が、ショーツの旗手となり、当時のコミックヒーローたちと同じくらい有名な人気者として、大人にも子どもにも親しまれるように。
技術革新や製品の品質だけでなく、広告の創造性や時流を読む卓越したセンスにより、ショーツの普及はさらに加速。1937年のパリ国際博覧会では「プチバトー」の展示がグランプリを獲得。その後も、画家のレイモン・ペイネやエルヴェ・モルヴァンといったフランスポスターデザインの巨匠らとタッグを組み、アート性の高い広告を生み出していく。