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2017/10/11(水)
News Editor's Eye

「だって、女の子だから。」がチャンスを奪う

10月11日は国際少女デー。女性に生まれただけで将来のあらゆる選択肢を奪われる“少女”に特化した支援が、ますます必要とされている理由とは?

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1953年、ロンドンの女子大学生たちによるデモ。

Photo: Getty Images

教育≠女子の幸せ。だって、女の子だもん?

「東大女子は恋愛するのはむずかしいでしょう?」などとテレビで高学歴女子を何がなんでも恋愛と結婚に結び付けようとする人たちと、「女に教育を受けさせると伝統的な家族観が崩壊する!」とマララ・フスフザイの頭に銃弾を撃ち込んだ犯人たちは、実は同じ思想を無意識に共有している。それは「女子=家庭(恋愛)」という構図。男子と結びついた生活を送ってもらうために、女子が何かと「知らない」ほうが、女子が対等にならないほうが、男性たちは女子をコントロールできて物事がうまく進みやすいと考える人が多いことは、社会に出て働けば大抵気づく。やっかいなのは、無意識のうちにその思想自体が女子たちのチャンスを奪っていることに気づいていないこと。
 
そんな人たちのおかげで、いつ少女たちがまた自分のためではなく、男性と子どもと家のために生きることを強いられる時代に逆戻りするかもわからない。この恐怖は現在でも続いている。証拠に今年、米エミー賞を総なめにしたhuluドラマ「侍女の物語」は、まさに女性を産む機械として育てる近未来のアメリカを舞台にした物語だ。

hulu「The Handmaid's Tale/侍女の物語」

“Because I Am a Girl”。そう言うしかない少女たちのために何ができるか? と同時に、「だって、女の子だから。」と口にせずに過ごせる社会に自分はいるだろうか? と自問してみる必要がありそう。

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