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2017/10/11(水)
News Editor's Eye

「だって、女の子だから。」がチャンスを奪う

10月11日は国際少女デー。女性に生まれただけで将来のあらゆる選択肢を奪われる“少女”に特化した支援が、ますます必要とされている理由とは?

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2014年、ノーベル平和賞を受賞したマララ・ユサフザイ(Malala Yousafzai)。

Photo: Getty Images

逆らえば殺される。少女から教育を奪うシステムの暴力性

社会が少女に教育を受けさせないようにしている? 「そんなバカな」と笑う人たちの顔を一瞬で引きつらせる事件が起きた。2012年に起きたマララ・ユサフザイの銃殺未遂だ。
 
パキスタンで女子教育の権利を訴えていた15歳の少女、マララがイスラム武装勢力タリバン運動を名乗る男たちから銃撃を受け、頭部を撃ち抜かれた。理由は理不尽なものだった。少女が教育を受ければ宗教教育に不満をもつようになり、自由を訴える。自由を訴えて社会に進出すれば、子どもを産まなくなる。そして何よりも、男たちだけで作り上げた社会にとって恐怖になる。
 
「アメリカ人と繋がりをもち、好きな人物はオバマだとのたまい、シャリアを必要とせず、ヒジャブもかぶらない、そんな世俗主義の世界で生活したいと言うような(マララのような)女は危険な状況に自らを追い込んでいる」。「ザ・デイリー・スター」紙に堂々と語ったイスラム教組織の指導者同様に、殺人未遂犯を擁護する声は多かったのもまた怖い。証拠に、犯人グループ10人のうち8人に下された判決は「無罪」だった。

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