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2017/10/11(水)
News Editor's Eye

「だって、女の子だから。」がチャンスを奪う

10月11日は国際少女デー。女性に生まれただけで将来のあらゆる選択肢を奪われる“少女”に特化した支援が、ますます必要とされている理由とは?

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なぜ、女の子を支援?

 今年もまた“女の子の日”がやってきた。ますます勢いを増す「Because I am a Girl」キャンペーン。世界中の「地域の自立」を促すNGOプラン・インターナショナルは、貧困のために困難な状況にいる子どもを少女たちに絞って支援している。なかでも特に力を入れているのが、教育。男の子だって貧困に苦しんでいるし、男の子だって性的被害にも遭っているじゃないか、という意見もある。なぜ今、女の子なのか?

https://www.youtube.com/watch?v=ZJxEhHJ_C9s

『Girl Rising』

歴史上多くの文化は発展の過程で、女性を「産む性」と定義し、いかに効率的に子どもを産み育てる人間として教育するかに終始している。そんな現実を丁寧に取材したのが2013年に公開された映画『Girl Rising』。

ケイト・ブランシェット、プリヤンカ・チョプラー、アン・ハサウェイ、サルマ・ハエック、セレーナ・ゴメスといった錚々たるハリウッドスターが参加したこのドキュメンタリーで描かれている通り、アフガニスタンでは11歳の少女が父親に無理やり結婚させられ、ネパールでは6歳の少女が借金のカタに別の家の台所に立たされ、タンザニアでは継母の差し金で35歳の男にさらわれレイプされ15歳で出産した少女もいる。聞くだけでも恐ろしいエピソードだが、もっと怖いのはこれがひとつの“社会システム”として今でも行われているという事実。
 
こういった社会では、主に外で働くのは男子で、ドメスティックな仕事を少女が担うように区切られている。外で働くために男子は読み書きを習うことを許されるのに対し、家のなかにいてもらわないと困る少女たちから意図的に教育の機会を奪う仕組みが出来上がっている。

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