インタビュー 2013/5/11(土)
「恋愛だけは体験でしか学べない」

天才セレブ、ラシダ・ジョーンズが挫折し手に入れた新たな才能

父はグラミー賞歌手で作曲家のクインシー・ジョーンズ、母はポール・マッカートニーの元交際相手で70年代に活躍したTV女優のペギー・リプトン、妹は「トミー・ヒルフィガー」にデザイナーとして登用されたこともある、モデルのキダダ・ジョーンズと、本物のハリウッドセレブ一家のお嬢様。「世界でもっとも美しい50人」に選ばれたこともある美貌もあって、交際履歴はジョシュ・ハートネットにジョン・クラシンスキ、トビー・マグワイアとマーク・ロンソンとは婚約者していたのだから、なんともビッグネーム。そんなハーバード大卒の才媛が、豊富な恋愛経験をもとに執筆、そして主演した『セレステ∞ジェシー』がついに公開される。そこで、来日を果たした彼女に、恋愛相談を持ちかけたところ、その結果が実に……。

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「恋愛だけは体験でしか学べない」

―映画を観て、「なんて恋愛の繊細な部分を描いているんだろう」と衝撃を受けました。ロマンスにおける感情の動きや複雑で怪奇な人間の行動など……。どうやったら、人は人生の中で恋愛の機微を学ぶことができるのだと思いますか?
 
まず「ありがとう」を言わせて。そこまで観てくれて。(共同脚本家の)ウィルと私は、恋愛というものに魅了されてるわ。如何に恋愛が人を変えることができるのか、人に学ばせることができるのか、如何に自分たちが恋愛について何も知らないかと思い知らされる奥深さのようなものに非常に興味があった。でも、「学ぶ」っておっしゃったけど、経験に代わるものはないと思うの。若い頃に恋愛映画を観て「わかるわかる」と共感したつもりになったとしても、ホントの意味でわかるか?と問われたら、その時点でその人がそれを「経験しているか」に尽きると思う。この作品を製作してよかったと思うことは、ウィルと私が20年以上かけてそれぞれ経験してきた失敗をすべて投入することができたこと。
 
作品に共感してくれるポイントが多い人ほど、経験してきたものが多いような感じがするわ。それが映画の素晴らしいところ。自分の恋愛を晒すみたいなことですごく恥ずかしいことではあるのだけれど、その報酬として、共感してくれる人を見るたびに「ああ、私だけじゃなかったんだ」と安堵感を得られるの。
 
>>恋愛相談室「ラシダの部屋」オープン! 次のページへ
 

  • 「セレステ∞ジェシー」
    自分らしく生きていれば、幸せになれると思っていた―。自分たちに居心地がよい恋愛・結婚。それで幸せな夫婦になれるわけじゃない。そんな“不都合な真実”を突きつけられる絶妙な脚本に、わずか4館の限定公開から586館までの拡大公開を成し遂げ、全米を席巻。これに共感できるかできないかで、恋愛偏差値を測られてしまいそうなくらい、知的で繊細でやさしく観る人の心を揺さぶる、まさに現代のラブストーリー。
     

    〈STORY〉
    学生時代に付き合い始め、そのまま結婚したセレステ(ラシダ・ジョーンズ)とジェシー(アンディ・サムバーグ)は友達夫婦。いつも仲良し、いつも一緒。でも、年を経るごとにコンサルタントとして成功していくセレステと、いつまでも日の目を見ないアーティストのジェシーの間になんとも言えないわだかまりが生まれ始める。そこで、ふたりが30歳になったら離婚することを決め、別居。でも、別居場所はそれまでの家とアトリエ。つまり、ほぼ同居でこれまでと変わらない友達夫婦の関係を続けることに……。しかし夫のジェシーに本人すら驚く驚きの秘密があったことで、ふたりは変わらざるをえなくなる。
     

    監督/リー・トランド・クリーガー
    脚本/ラシダ・ジョーンズ、ウィル・マコーマック
    出演/ラシダ・ジョーンズ『ソーシャル・ネットワーク』『40男のバージンロード』、アンディ・サムバーグ『ステイ・フレンズ』『40男のバージンロード』
    配給/クロックワークス
    公式サイト/http://celeste-and-jesse.com/

    5月25日より渋谷シネクイントほか全国ロードショー

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photo : Osamu Kurihara

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