『シンデレラ』主演リリー・ジェームズ&リチャード・マッデン:厳しいオーディションを勝ち抜いた2人の強さ
いよいよ4月25日に劇場公開が迫ってきた実写版『シンデレラ』。数千人の候補のなかからオーディションで選ばれた、文字通りの“シンデレラ・ガール”、リリー・ジェームズ。そして王子役リチャード・マッデンと監督ケネス・ブラナーにロンドンにてスペシャルインタビューを敢行。今をときめく若手トップスターたちの言葉には、スターでなくても活かせる“成功の秘訣”が満載!
オーディションでは本物のネズミと会話
ディズニーの実写映画『シンデレラ』の主役を演じるのは、25歳のイギリス人女優、リリー・ジェームズ。2012年、イギリスの人気テレビドラマ「ダウントン・アビー 〜貴族とメイドと相続人〜」に出演しているが、ハリウッド映画で主役を演じるのはこれが初めてだ。
「映画の中のガラスの靴はクリスタル製で、それを履くのは特別な体験だった。実は私は足のサイズがかなり大きいのよ」と茶目っ気たっぷりに笑う。
プライベートでは、いつも170センチの長身を生かしたシンプルなファッションをスタイリッシュに着こなしている彼女。「『クロエ』のバッグを買って以来、靴よりもバッグに目がないの」とおどける。
そんな彼女は、オーディションで主役の座を射止めたまさにシンデレラ・ガール。「この役柄には心底惚れ込んでしまった。オーディションでは、本物のネズミと会話をするというテストを含めて5回スクリーンテストがあった。1か月後に、ケン(ブラナー監督)から電話をもらって『僕のシンデレラになってほしい』と言われたの。『世界中の女の子の夢が私の現実になった!』と、思わず叫んでしまったわ」
役作りのため、ヒロインが登場するディズニー映画はすべて見直したとか。「私のいちばんのお気に入りは『美女と野獣』。強い心を持ち、夢見る勇気を忘れないことが、ヒロインがハッピーエンドにたどり着くまでの秘訣ね」。また、撮影の合間にはレイモンド・カーヴァーの小説を読んで、「人間がどんな物の考え方をするか」ということについて、演技の参考にしたという。
現場では、ケネス・ブラナー監督と話し合いながら一緒にセリフを考えることもあった。たとえば、継母が娘たちを連れてやってきて、やがて父親が不慮の死を遂げ、シンデレラは食べ物もろくに与えられず、召使として不当な扱いを受ける。「なぜ家を出て、自分らしい人生を歩まないのか」と今の女性なら考えるところだ。リリーはそこで、彼女なりの解釈を示した。「シンデレラは、亡くなった両親を思い、両親が幸せに暮らしていた家を守りたいと思ったはず」。
こうした彼女の思いを語るセリフはブラナー監督に採用され、観客にも大きな説得力を持っている。そしてシンデレラが、魔女の力を借りて身に着けるのは、イングランドの空を思わせる薄い水色のドレスだ。
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『シンデレラ』
本当の魔法は、あなたの勇気―――。
『アナと雪の女王』『マレフィセント』のディズニーが贈るラブストーリーの原点にして頂点である、名作『シンデレラ』。それから半世紀を経て、物語の本質に立ち返ったことで、新鮮に生まれ変わった実写版は、夢のような衣装と映像マジックで魅せる一方、恐ろしいほどリアルな女性の内面をえぐり出す。
監督:ケネス・ブラナー
出演:ケイト・ブランシェット、リリー・ジェームズ、ヘレナ・ボナム=カーターほか
配給:ウォルト・ディズニー・スタジオ・ジャパン
公式サイト: Disney.jp/CINDERELLA2015 年 4 月 25 日(土)ロードショー
同時上映『アナと雪の女王/エルサのサプライズ』© 2015 Disney Enterprises, Inc. All Rights Reserved.
Interview & text : Reina Shimizu