インタビュー
2017/12/21(木)

2017年大飛躍! 松岡茉優が初主演映画で魅せた新たな才能

芥川賞作家・綿矢りさの妄想力爆発のキュートな恋愛小説『勝手にふるえてろ』が大九明子監督によりついに映画化。“脳内片想い”と“リアル恋愛”の2人の彼氏の間で暴走する24歳OLが苦しみながら成長していく姿を描いたこの作品で、恋愛経験ゼロの夢見がちなオタク女子をコミカルに演じた松岡茉優。彼女がエル・オンラインに語った、“非壁ドン系主人公”との共通点とは?

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劇中では化石マニアのオタク女子をファニーに演じきり、コメディエンヌとしての才能を存分に見せつける。 (c)2017映画「勝手にふるえてろ」製作委員会  

女性版・八嶋智人さんが目標

ー「アンモナイトの化石」をこよなく愛するヨシカは、かなりマニアなタイプに思えます。そうした部分は、もしかして松岡さんにも共通するのでは?

そうだと思います、否定しません。私も昔からハマり症というか、この世界に入る前から大好きだったマンガやアニメをはじめ、何かが好きになるとそこを追求してしまうタイプで。でも世のなかっていろいろな人がいるから面白いのだと思いますし、映画の役柄でも、サラッとした雰囲気で演じて合うものもあれば、粘度の高い感じが合う役もある。今回のヨシカは、まさに後者のイメージだったのではないかなと思います。

ーちなみにマンガ好きということですが、今まででいちばんハマったマンガ、読者におすすめのマンガなどあれば教えてください。

『ワンピース』世代で、生まれて初めて買った漫画も『ワンピース』、この作品は殿堂入りです。

ーご自身の今後の女優としての目標を。

「おはスタ」での「おはガール」としての出演を経て、俳優としてやっていこうと決意をしたのが15歳、高校一年生の頃。そのときに目標として頭に浮かんだのが「女性版・八嶋智人さん的ポジション」です。唯一無二の俳優として求められていること、何を演じても八嶋さん以外に演じられないと思わせること、同時に、私の大好きなバラエティ番組のMCなどもできること。女性でそういう存在の方って少ない気がしてまだまだ実現できるとは思いませんが、人間力を養いながら、ゆくゆくはそういう存在になりたいですね。

Photo : Toshiki Hiraiwa  Styling : Ayako Nakai  Hair&Make : Miho Matsuda  Interview & Text: Shiho Atsumi

  • 『勝手にふるえてろ』

    恋愛経験のない主人公のOLが2つの恋に悩み暴走する様をコミカルに描いた本作。OLのヨシカ(松岡茉優)は同期の「ニ」(渡辺大知)からの突然の告白に「人生で初めて告られた!」とテンションがあがるが、「ニ」との関係にいまいち乗り切れず、中学時代から同級生の「イチ」(北村匠海)への思いをいまだに引きずり続けていた。一方的な脳内の片想いとリアルな恋愛の同時進行に、恋愛素人のヨシカは彼女なりに頭を悩ませていた。そして、「イチ」がやっぱり忘れられないヨシカは、ありえない嘘をついて同窓会を計画。やがてヨシカとイチの再会の日が訪れるが……。芥川賞作家・綿矢りさによる同名小説の映画化。2017年第30回東京国際映画祭のコンペティション部門に出品され、観客賞を受賞。 

    監督、脚本:大九明子
    出演:松岡茉優、渡辺大知(黒猫チェルシー)、石橋杏奈、北村匠海(DISH//)、古舘寛治、片桐はいり ほか
    2017年12月23日(祝・土)より、全国ロードショー
    http://furuetero-movie.com/ 

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