アカデミー賞に最も近い女優、ジェシカ・チャステイン初来日で見せた愛
『神の見えざる手』『Molly's Game』など上質作品に主演し続け、今もっともアカデミー賞最有力と呼ばれている女優、ジェシカ・チャステインがインディペンデント作品として驚異のヒット『ユダヤ人を救った動物園』(現在公開中)を引っ提げて初来日を果たした。そこで語った“愛”とは?
生き物はとてもスピリチュアルな存在
―――ヤンとアントニーナ夫婦の姿を見ていると、彼らはユダヤ人ではなかったわけだから、あの虐殺の過程を黙って見過ごすこともできたと思います。でも、なぜあのふたりはそれができなかったのだと思いますか?
アントニーナはすべての命が大切な人なの。一種、奇跡的な人よね。すべての命がリスペクトを得るべきだと思っていた。動物も自分の家族同様に家のなかで一緒に過ごすこともするような人だから、そういう思いをもっていれば、やはり人種や宗教関係なくどんな人間も救うしかないと突き動かされたのは当然のこと。
―――動物と直接触れ合うシーンがすごく多かったですね。あれは実際に演じたんですか? 動物がお好き?
大好き。生き物はとてもスピリチュアルな存在だと感じているの。エネルギーを通してコミュニケーションができると信じているから。言語はないけれど、感じ取ることはできるでしょう? 私たちが出しているエネルギーを受け取ってくれるの。だから生き物たちと一緒にいるときは、彼らが安心できるようにと心がけた。決してこちらから何かを強いるのではなく。生き物が攻撃するときは怖がっているときだし。もし私が居心地が悪く感じていたら、自分が一歩下がることにした。彼らはそれを感じ取ってしまうから。だから生き物と演じるシーンは、すべて心地よくてすべてがオープンになって撮影したの。
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第二次世界大戦中、アダム・シンドラーや杉原千畝と同じく、ポーランド系ユダヤ人を救った女性がいた。その名はアントニーナ・ジャビンスキ。『The Zookeeper's Wife(邦題:ユダヤ人を救った動物園 ヤンとアントニーナの物語)』のタイトルでベストセラーとなった彼女の物語が実写化され、ついに日本公開が実現。今でも観光名所として存在するワルシャワ動物園の園長夫妻ヤンとアントニーナが、ユダヤ人を動物園に匿い、300名もの命を救った姿を描いた実話。
監督/ニキ・カーロ
キャスト/ジェシカ・チャステイン、ダニエル・ブリュール、ヨハン・ヘルデンベルグ、マイケル・マケルハットンほか
公開中
http://zookeepers-wife.jp/