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キルスティン・ダンスト主演で大ヒットしたガールズ映画『チアーズ!』のチアリーダーは不自然なほどに笑顔いっぱい。つくり笑顔だとしても、笑顔は人を盛り上げる。

Moviestore Collection/AFLO

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笑顔は人のためならず

―ここまですべておもてなしの秘訣を教えていただいたのですが、すべてに共通しているのは顔が明るくないとできませんね?

重田:とにかくもてなそうと思ったら、遠慮がちでは不可能です。全力で人をもてなすのにいちばん大事なことは「出会えてうれしいです」という気持ちを表現すること。犬だったらしっぽを振ればわかりますが、人間にしっぽはありません。ないならどうするか? それを考えると歯を見せるしかないんです。特に笑顔をつくり、上の歯を見せることです。上の歯が出ているときは声は自然と高くなります。喜びを表すなら低い声より高い声ですよね。

先ほどのメールの話に戻りますが、絵文字付けますよね? 絵文字をつけて喜びを表現するひと手間と同じく、やはり笑顔はがんばってつくらないと伝わりません。自分のテンションが高かろうと低かろうと。それに、もてなすのに、自分の喜びを長々と説明するよりも、自分の“絵文字マーク”である笑顔を一瞬見せるほうが効果的です。

―でも、笑顔をつくる、絵文字をつけることは“あざとい”と考える人もいませんか? 何も意図せず、ナチュラルにいるほうが好印象だと思う人も大勢います。 

重田:それは図々しいですね(笑) 世の中ふつうに仕事して生きていて、そんなに心から笑っていられるはずがありません。楽しいことだけで一日過ごせる人なんて、本当にごく一部の人です。つくり笑顔だろうがなんだろうが、笑って頑張っているほうが、ナチュラルにブスっとしているのよりもよっぽど見ていて気持ちがいいじゃないですか。
 
笑顔は自分のためにするのではありません。すべて他人のため、というのが私の持論です。あなたを見るのはあなたではなくて、あなたの表情を見るのは周囲の人。そう考えればつまらなかろうが、不機嫌だろうが、ナチュラルじゃなかろうが、周りの人を気持ちよくさせたいなら笑顔をつくったほうがいい。そうすれば楽しくなります。

科学的なことを言えば、無理をしてでも笑って、表情筋のほうれい線の部分が刺激されるだけで、勝手に脳は楽しいと思ってくれるそうです。それを「フェイシャルフィードバック効果」と言います。表情を明るくするだけで、心から楽しい日々が始まると思いますよ。

  • Profile : 重田みゆき(しげた・みゆき)
    インプレッショントレーナー(R)、印象評論家。国際線客室乗務員では表彰されるほどの接客力を発揮。都内老舗ホテルのVIPラウンジのマネージメントでは、売り上げを100倍にするなど接客のプロとして活躍。NTTドコモ、HondaCarsなどの企業や、政治家や企業役員のメディアトレーニング、大学のホスピタリティ・マネージメント学科で教鞭をとるなど、幅広い年齢層に印象アップの方法をレクチャーしている。近著に『印象力で夢をかなえる。』(三笠書房)がある。

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